クローヴィス物語 (白水Uブックス) の感想
参照データ
タイトル | クローヴィス物語 (白水Uブックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | サキ |
販売元 | 白水社 |
JANコード | 9784560071991 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学 |
購入者の感想
本邦初訳作も含む、本邦初のサキのオリジナル短編集。
クローヴィス、とは、世をすねた訳知り顔の十七歳、クローヴィス・サングラールのこと。既訳のものでは、「エズメ」、「トバモリー」、「スレドニ・ヴァシュタール」などに顔を出しており、重要な人物とも思えないのに、一言二言つぶやいていなくなる、面妖な印象があった。
サキの短編自体が、まとめて読むのには適さないせいもあって、まあそれは、時々拾い読みするのが楽しいからなのだが、このクローヴィスを軸に、いままでの新潮、講談社、サンリオの各文庫ならびに、創土社の『サキ選集』を読みかえすという、厄介な、あるいは有意義な時を過ごすも、また一興だろう。
集中、「閣僚の品格」という一編は、固有名詞を変えるだけで、そっくり、わが国の事情となるのがおそろしい。
百年前の作なのだから。
訳文も、ゴーリーの素描も、サキの世界をうまく伝えている。
クローヴィス、とは、世をすねた訳知り顔の十七歳、クローヴィス・サングラールのこと。既訳のものでは、「エズメ」、「トバモリー」、「スレドニ・ヴァシュタール」などに顔を出しており、重要な人物とも思えないのに、一言二言つぶやいていなくなる、面妖な印象があった。
サキの短編自体が、まとめて読むのには適さないせいもあって、まあそれは、時々拾い読みするのが楽しいからなのだが、このクローヴィスを軸に、いままでの新潮、講談社、サンリオの各文庫ならびに、創土社の『サキ選集』を読みかえすという、厄介な、あるいは有意義な時を過ごすも、また一興だろう。
集中、「閣僚の品格」という一編は、固有名詞を変えるだけで、そっくり、わが国の事情となるのがおそろしい。
百年前の作なのだから。
訳文も、ゴーリーの素描も、サキの世界をうまく伝えている。