魔人の地 (嵐の王) (創元推理文庫) の感想

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参照データ

タイトル魔人の地 (嵐の王) (創元推理文庫)
発売日2015-12-12
製作者カイ・マイヤー
販売元東京創元社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » ドイツ文学

購入者の感想

解説によると著者のカイ・マイヤーは「ドイツのスティーヴン・キング」と呼ばれているそうで、本作にもそのホラー要素が散りばめられていることからよくわかる。
椰子の木に吊るされた死体、鎖に繋がれる虜囚、生きたまま熱泥につけられ煮殺される人間・・・そんな恐ろしい業をなす魔人に空飛ぶ絨毯を駆り立ち向かっていく主人公ターリクがとってもカッコいい。
「空飛ぶ魔法の絨毯」というと絨毯の上にあぐらをかいて座るあんましカッコよくないイメージがあるのだが、今作のターリクは片手を絨毯に突っ込みもう片手に剣を持ち縦横無尽に魔人を真っ二つにしていくので滅茶苦茶カッコよかったです。

今作中盤「魔法の絨毯に思念を送り動かした」みたいな描写があるのだが、絨毯の魔法システムについて後半まで特に説明が無かったのでちゃんと第2~3巻で説明してくれるのか少し心配である。
またサマルカンドとバグダッドを舞台にしたオリエントファンタジーであるが、怯えつつ城壁に閉じこもる人類が空駆ける絨毯で魔人に立ち向かうという設定はどこか某漫画を彷彿とさせる。

ホラー要素が薬味のように効いて楽しませてくれるのでロマンスでもだらだら続く戦記ものでもなく少しブルっとするようなファンタジーが読みたい!という方にはオススメの作品である。

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