タキ井上が教えます! リアルな裏F1 の感想

＜追伸にと思いましたが、あえて冒頭に追記しました＞
関谷正徳氏が本書に対し、AS誌№1440（2016/10/7号）で、
「可夢偉でさえ持参金がないと乗れないF1に興味なし」
「F1に行きたいならSRS-F以外に道は無し」
「チーム斡旋は井上氏のビジネスで、大金投資しても成功の実績なし」
と反論を展開していましたが、それについて大変モヤモヤとした印象を持ちました。

関谷氏の意見の何が引っかかるのか、すぐには具体的に想起できませんでした。
確かにGP3、F3、Fルノー3.5等で有望と思われた五指に余る若手ドライバーがいましたが、
ホンダ・トヨタ以外のルートでF1レギュラーを獲得した例（可夢偉を含め）はありません。

ただ、氏の発言、モータースポーツの認知度を高めることも目標とするのであれば、
五輪や野球、テニス等を見ればわかる通り、トップアスリートの成果（メダル等）から
トップダウン（？）的にしか市井に話題が広がらない
我が国のスポーツ振興（マスコミ報道）スタイルを思うに、
”あの可夢偉でさえ乗れない”ならば尚更、トヨタ系・ホンダ系などと縛られない、
メーカーの壁を超えたドライバー育成を考えるべき時期ではないのか？と思いました。
＜追記ここまで＞

著者のツイッターは少々勇み足な書き込みも多いようですが、
本書はWebにあふれかえるF1ニュースを日々検索する
”F1中毒患者”には超おススメです！

現在はGP3やF3などにメーカー系以外の有望若手を仲介、斡旋を生業としているようで、
国内レース界・メディアから表向き「存在を消されている」氏ならではの打ち明け話、
ぼかしている部分もあるように感じましたが、ここ数年で最もおもしろい書物でした。
歴代日本人F1ドライバー最強の”彼”にまつわるエピソードも・・・

トヨタ、ホンダのスカラシップ制度への鋭い視点など、
日本の自動車系メディアでは絶対に書けない内容で、