データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書) の感想

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タイトルデータ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)
発売日2017-04-18
製作者伊藤 公一朗
販売元光文社
JANコード9784334039868
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

昨年度の「エコノミストが選んだ経済図書ベスト10」の6位、かつ新書で780円のお手軽さ。それだけの理由で本書を読み始めました。べつにデータ分析に興味があるというわけではありませんが、読んで良かったです。
本書を読む前は、例えば、電力価格の上昇と節電量が同じ方向で動いた場合、価格の上昇が原因で節電が発生したと短絡的に理解してしまうような気がします。データ分析では、2つのデータには相関関係があるだけと本書は説明します。問題は相関関係があるからといって、因果関係があるとは簡単には言えないことです 。節電の原因になったのは、冷夏だったかもしれませんし、人びとの節電に対する意識があがったことかもしれません。
「ニュースや新聞を見てみると相関関係と因果関係を混同させた怪しい分析結果は世の中に溢れています 。さらに問題なのは 、怪しい分析結果に基づく単なる相関関係が 『あたかも因果関係のように 』主張され 、気をつけないと読者も頭の中で因果関係だと理解してしまっていることが多いという点です 」と本書は説きます。その点では、本書はデータ社会における我々にとっての一種の啓蒙書でもあります。
本書の良い点は
1)小難しい最先端のデータ分析を、数式を使わずに感覚的に理解させてくれること
2)コンパクトながら、ランダム化比較試験、RDデザイン、パネルデータ分析といった最先端の分析手法を紹介していること
3)各章の終わりに章のポイントを掲載し、かつ豊富な参考文献を紹介していること
4)そして一番重要な点は非常に面白い読み物であり一気に読めること
データ分析という学問と我々との距離を縮めてくれるという点で、本書は非常に新書らしい良書といえると思います。お勧めの★★★★。​

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光文社から発売された伊藤 公一朗のデータ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)(JAN:9784334039868)の感想と評価
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