インパクトカンパニー 成熟企業を再成長させる、シンプルな処方箋 の感想

オワコンになったのを確信した。
もう二度と彼の本を買うこともないだろう。
それは何故か？かつての神田昌典はわかりやすい言葉で、経営者の心に火をつけることが出来た。まさに実践に主眼を置いた哲学があった。つまり現場主義である。コンサルタントでありながら傷だらけの社長と並んで走る意気込みが感じられた。だから彼の本は売れた。
今の彼にはそのような考えが霧散してしまっている。今の彼は成功したコンサルタントとして一歩も二歩も前線から離れている。厳しい戦いをしている小さな会社の社長の奮闘を絶対安全な場所で理想を振りかざして語る姿にはかつての現場主義コンサルタントの面影は一切ない。

主なテーマはポケモン世代社長の台頭、ブロックチェーンの革新性、プラットフォーム事業の高収益性、グーグルアナリティクスとサーチコンソール、フィーチャーマッピング
そのどれも時の試練に耐えるような内容ではない。
内容はある程度勉強している経営者であれば常識であるし、目新しいものはない。
それとビジネスモデルのVプロセスという語り、これは血の通った仕事をしていないコンサルタントならではの詭弁のような口調である。実際の経営者は、定期収入のあげられるストック型ビジネスと一度きりの売上となるフロー型ビジネスを主軸に考える。
もちろんそのようなビジネスモデルの分類もあることはわかっているが、それは頭の中で抑えておけば十分な知識にすぎない。
そもそもがどれも一次情報を加工した内容が目立つので、生の名著に触れた方が良い。
例えばコトラーのマーケティング4.0などが最近では役に立った。
PASONAの法則に惹かれた人は見ても良いと思う。