新・台湾の主張 (PHP新書) の感想

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タイトル新・台湾の主張 (PHP新書)
発売日販売日未定
製作者李 登輝
販売元PHP研究所
JANコード9784569823645
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

1月15日で92歳を迎えた李登輝元総統の
魂の「主張」が述べられている。
日本統治下の台湾に生まれ、旧制台北高校から京都帝国大学に進学、
そして陸軍高射砲部隊に属し、戦火を潜り抜けた青春、靖国に眠る兄への思い。

台湾帰国後、国民党政府下で白色テロの恐怖にさらされながら、学者として名をなし、
やがて政界へ入った数奇な運命。蒋経国の死で、はからずも総統になり、
熾烈な権力闘争、中国の軍事的恫喝という苦難をへて、台湾の民主化を成し遂げた
不屈の精神にはあらためて感動する。

総統退任後、陳水扁、馬英九総統時代になり、台湾の民主化は再び停滞したかにみえたが、
太陽花学運(ヒマワリ運動)が起こり、再び台湾は激動の時代を迎えている。
まさに、いま生きているわれわれの時代が新しい「歴史」をつくっていることを実感する。

李登輝元総統は、いまを「第二次民主改革の」の時期と捉え、未来への提言を語る。
台湾を想うそのあつい心情には、心が打たれる。
はたして自分は、そこまで国のことを考えているか、そんなことを思った。

李登輝元総統は、台湾社会の再生のためには、
公と私の区別に基づく「日本精神」をいまこそ顧みるべきと説く。

一方で、東日本大震災の際、当時の日本政府が(つまりは民主党政権だが)
台湾からの民間救助隊の即時受け入れを拒否した事実を明らかにする。

日本の報道によれば、「台湾は中国の一部」とする中国共産党の意向を
気にしたからだそうだ。

世界一の親日国・台湾が受けた衝撃を思うと、申し訳なくて涙が出そうになる。

台湾の未来を照らす本書は、日本人に日本とは何かを考えるきっかけを与えよう。

台湾と日本。近くて親しい二つの国は、けっして馴れ合いの関係で終わらない
深い絆でむすばれていることを知った。

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