ええ、政治ですが、それが何か?――自分のアタマで考える政治学入門 の感想
参照データ
タイトル | ええ、政治ですが、それが何か?――自分のアタマで考える政治学入門 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 岡田憲治 |
販売元 | 明石書店 |
JANコード | 9784750340173 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
ロックも、ルソーも、マキャベリも、マルクスも・・・皆名前は知っているし、何をしたか(書いたか)も覚えている・・・が、「だから何?」の部分は恥ずかしながら五十を目前にしたこの歳まで全く理解していなかったと言って良い。皆が中学、高校時代を通じて「社会」「倫理(社会)」「政治・経済」と言った科目名の下に学んできた(つもりになっていた)知識(と言うより暗記事項か)が実はナマの人間社会といかなるつながりを持っているのか、日々の生きることとどうつながっているのか、自分が「政治」に関わるとはどういうことなのか、そもそもどうして市井の我々が学校で「社会」「倫理(社会)」「政治・経済」を勉強する必要があったのか(あるのか)、腑に落ちる言葉で理解させてくれる真の啓蒙書である。単なるお手軽政治学入門ガイドに堕すことを断固として拒否し、敷居は徹底して低く、されど読者を甘やかすことなく「政治」とそれにまつわる「思想」を使える道具として、日々の営みとして我々に提示してくれる岡田氏の真摯な姿勢とエネルギーに満ちあふれた本書は、大学に何となく入れた(入ることになった)高校3年生、入ってからも今ひとつ自分が何を勉強しているのかよくわからない(でも何となくこれではいかんのではないかと漠然と思っている)大学生にぜひ手にとって欲しい。もちろん、「政治」がわかったふりして上から目線(あるいはシニカル目線)になりがちな我々中年世代にも、だ。