猿の惑星：新世紀（ライジング） (吹替版) の感想

私の世代は、チャールトン・ヘストンが主演した作品が子供心に鮮明に焼き付いており、それを超える作品は？と思い2001年に当時新作に感心し、今回、何気なく新世紀を観ました。68年の作品は開発競争にあった新兵器に焦点をあて科学技術の裏腹に警鐘を鳴らし、遠隔地からの攻撃と緊張したギリギリの駆け引きという当時の国際情勢が背景でした。新世紀では、際限なく繰り返される「憎しみと報復」が主題で、武器は道具に過ぎない点が分かりやすく映され、中東、欧州などを巻き込んだテロを背景に描いていました。どちらにも言い分や事情があり、味方の内部も決して統制されることは無く「敵の敵は味方」の論理も働かず「なぜ、この戦いに臨むのか？」の重みの差、つまり、本来、計ることのできない敵への憎しみの大きさで味方を治めようとする姿が描かれています。今更ながら、なぜ？強固な組織や仕組みが内部から壊れていくのかが見えて来ました。

猿の惑星は全て見ています。娯楽映画として本当に楽しめます。次回作も楽しみです。
お店でレンタルすると返却に行くのが面倒だけどネットで鑑賞できるのはとても便利で癖になりそうです。