フュエゴ の感想

ファンキージャズ名盤の代表格、とされるが意外とモーダルな演奏が多いアルバム。
でも＃４『Low Life』はハードバップ、ファンキーの王道を行くノリ。
特に好きなのがラストの『Amen』。ドラム、ベース、ピアノのゴスペルタッチの展開に、豪快にブローするジャッキーとバードのテナー、トランペットが最高。
全体的にバラエティ豊かで、覚えやすいメロディ、力強さが伝わる傑作。

ファンキージャズの代表作ドナルド・バードの”フエゴ”はどのジャズ喫茶でも必ずかかっていて何百回聴いたかわかりません。このファンキー（Funky)という言葉を英語辞書で引くと”初期のブルース調をおびた泥臭い”とでておりますが、文字通り百聞は一聴にしかずです。全曲がドナルド・バードの作曲によるもので、”Fuego”はフェゴ諸島（南米最南端の諸島）、Bup A Loupはビーバップの輪、Funky Mamaはファンキーなママ、 Low Lifeは貧乏生活、Lamentは哀歌、Amenはキリスト教のお祈りのアーメン、と黒人社会のファンキーさがよく出ています。ドナルド・バードの”フエゴ”を知らずしてジャズ通とは云えません。