組織は変われるか――経営トップから始まる「組織開発」 の感想
参照データ
タイトル | 組織は変われるか――経営トップから始まる「組織開発」 |
発売日 | 2017-12-13 |
製作者 | 加藤雅則 |
販売元 | 英治出版 |
JANコード | 9784862762535 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » 実践経営・リーダーシップ » 経営診断 |
購入者の感想
この本は、本気で組織開発を実践しようとする人へ向けての指南書である。
この本のよいところを個人的に挙げるならば、次の2点。
1 日本企業の実態に即していること
海外もののビジネス本の場合、そこで紹介されている取り組みは確かにすばらしいけれども、果たして日本の企業風土にマッチするのだろうか?という疑問がどうしても拭いきれないケースがある。
その点、この本の著者は日本と海外の企業の両方をクライアントとして活動した結果得た気づきをもとに、独特の力学をもつ日本企業の実態にぴたりとマッチした組織開発のノウハウを紹介しているため、非常に実践的な内容となっている。
2 とても読みやすいこと
難しい内容のことを難しい言葉で語る本は多いが、この本は難しいことが平易な言葉で述べられている。非常に読みやすく、わかりやすい文章である点がよい。また、同じ内容を繰り返し述べているような箇所もないため、内容が濃い。
著者は、日本企業の実態に即した組織開発を進めるうえで、「経営トップから始める」「各層のコンセンサス」「当事者主体」の三原則のいずれの工程においても、「傾聴」と「対話」が必要不可欠と説く。
著者は「対話」という言葉を、「議論(意思決定を目的とする)」あるいは「会話(コミュニケーションを目的とする)」と区別し、「お互いを理解した上での新たな合意の形成」と定義づけている。つまり、著者流組織開発で徹底的に重視されるのが、組織で働く人の個々の感情なのである。
人の感情ほどやっかいで、扱いにくいものはない。しかしこの難物に正面からぶつかり、マイナスの感情も、投げやりな感情もすべてまるごと受けとめたうえでともに出口を模索する。この苦しい試行錯誤をへることで、ようやっと現状を打破する新しいプロセスが生み出される。ここが、著者の目指す最終地点なのだ。
この本のよいところを個人的に挙げるならば、次の2点。
1 日本企業の実態に即していること
海外もののビジネス本の場合、そこで紹介されている取り組みは確かにすばらしいけれども、果たして日本の企業風土にマッチするのだろうか?という疑問がどうしても拭いきれないケースがある。
その点、この本の著者は日本と海外の企業の両方をクライアントとして活動した結果得た気づきをもとに、独特の力学をもつ日本企業の実態にぴたりとマッチした組織開発のノウハウを紹介しているため、非常に実践的な内容となっている。
2 とても読みやすいこと
難しい内容のことを難しい言葉で語る本は多いが、この本は難しいことが平易な言葉で述べられている。非常に読みやすく、わかりやすい文章である点がよい。また、同じ内容を繰り返し述べているような箇所もないため、内容が濃い。
著者は、日本企業の実態に即した組織開発を進めるうえで、「経営トップから始める」「各層のコンセンサス」「当事者主体」の三原則のいずれの工程においても、「傾聴」と「対話」が必要不可欠と説く。
著者は「対話」という言葉を、「議論(意思決定を目的とする)」あるいは「会話(コミュニケーションを目的とする)」と区別し、「お互いを理解した上での新たな合意の形成」と定義づけている。つまり、著者流組織開発で徹底的に重視されるのが、組織で働く人の個々の感情なのである。
人の感情ほどやっかいで、扱いにくいものはない。しかしこの難物に正面からぶつかり、マイナスの感情も、投げやりな感情もすべてまるごと受けとめたうえでともに出口を模索する。この苦しい試行錯誤をへることで、ようやっと現状を打破する新しいプロセスが生み出される。ここが、著者の目指す最終地点なのだ。