転生したら剣でした (1) (バーズコミックス) の感想

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参照データ

タイトル転生したら剣でした (1) (バーズコミックス)
発売日2017-04-24
製作者棚架ユウ
販売元幻冬舎コミックス
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

転生モノは数多くあれど、生き物ではなく、無生物の【剣】に転生するという異色のストーリーです。

特に1巻では、主人公が剣になり、念力を使って何とか動けていたのに、魔力を吸ってしまう大地に突き刺さってしまいます。身動きが取れないまま、魔物さえもいない大地で、1ケ月ひとりぼっちになるところから話が始まります。

そこを通りかかった奴隷のフランという黒猫族は、魔物に襲われ絶体絶命の最中、自分に『剣でもあれば』と願います。

「剣である自分を誰か拾ってくれ~」という主人公である<師匠>と、「自分に魔物と戦う武器があれば!」と願う黒猫族の<フラン>が、運命の出会いを果たすところからストーリーが始まり、フランは師匠を装備することで、師匠が持つ様々な超絶スキルを使えるようになります。

コミカライズとして成功しているのは、やはり丁寧な描写と絵の美しさです。巻が進んでも、変わらず絵は綺麗です。

主人公は剣なので、実質的な主人公は剣を装備するフランですが、両者の関係がまさに父と娘の親子のノリで、娘を心配する父親の心境を実感できます(笑)。

他の転生モノのコミックにありがちな、ハーレムのような男女関係とか、主人公の転生前がキモオタだったとか、そうしたものは一切無く、また主人公が最強すぎて戦闘があっさり終了みたいな、淡白さもありません。師匠とフランが徐々にスキルアップし、ダンジョンを攻略してゆきます。

転生モノのコミックとしては、珍しく最初の1巻目から非常に面白く、(主人公が剣なので動きが少ない分)師匠の心理描写が秀悦です。ぜひ読んでほしいお勧めの1冊です^^

丸山朝ヲ先生の過去作を思い浮かべて、彼がコミカライズ担当になるのは必然だったのだな、と思ってしまいました(笑)

剣として異世界転生した「俺」の自己紹介ではなく、猫耳少女・フランと剣の出会いを1話にもってくる構成の変更により、すんなりと物語に入り込めました。
原作小説はややイラッとくる文章で、1話(1章)から読むのが多少苦痛でしたから…
なによりモフり度(?)のアップしたフランが健気で可愛くて!剣の中の人も、好感の持てる人物になってますね。
そして1話ラスト、会話の流れからのタイトルドン!いいなぁこの演出。

1話の事しか書いていませんが、これは稀に見る良コミカライズと言えるでしょう。
早くも次巻が楽しみです。

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