ギリシア人の物語II 民主政の成熟と崩壊 の感想

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参照データ

タイトルギリシア人の物語II 民主政の成熟と崩壊
発売日販売日未定
製作者塩野 七生
販売元新潮社
JANコード9784103096405
カテゴリ歴史・地理 » 世界史 » ヨーロッパ史 » ヨーロッパ史一般

購入者の感想

ついに著者が、ペリクレスの時代を描いた。
彼の死後、著者がこれまで作品で繰り返してきた、「亡国の悲劇とは人材が現れないことではなく、活用されないことだ」「現実主義者が誤りを犯すのは、相手も現実的に考えると思い込むから」という例がギリシャでも繰り返される。というより、この時代から繰り返されてきたのだということがわかる。
ペリクレスやカエサルのように「ただ一人」になりえたかもしれないアルキビアデスは、三度も何かをやる機会を得ながらついにやり遂げることが出来ないまま終わる。彼の限界なのか、それとも運命というものなのか考えさせられた。
仕事を完成まで持っていける人と、そうでない人の違いは、個人によるのか、生まれた時代のせいなのか?
カエサルについて、「いかなる軍を率いても勝利者となり、いかなる国でも指導者になっただろう」との評価がある。とすれば、アルキビアデスの限界なのか。
しかし、私はむしろ「アルキビアデスがアテネでなく、後のローマに生まれていたら?」との思いを抱いた。
著者の作品全体の読者としては、本作は、民主政の抱える弱点により自滅するギリシャ人と、後にそれをかなりの程度克服していくローマ人との対比でもあると思う。

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