ヴィンランド・サガ(11) (アフタヌーンコミックス) の感想

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タイトルヴィンランド・サガ(11) (アフタヌーンコミックス)
発売日2012-09-28
製作者幸村誠
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

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クヌート王は軍団を維持しなければならないため、重税などで金品を蓄えねばなりません。そこでトルフィンが働いているケティル農場を目をつけます。
農場接収の理由をつけるためにケティル一族をけしかけて戦いの火種がつきました。
他には隣接している農場から、逃亡奴隷が抜け出します。
ケティル農場で奴隷として囚われている妻を助ける話です。
本巻で農場編も話が動き出しました。トルフィンの無気力から自分を見つけ出す葛藤の毎日から、この騒動でどう言った答えを見つけるか目が離せません。

まず、クヌートの顔が、話が進むごとに狂相、狂気に満ちてくるのが凄い。表に見せる顔は理想的な君主で、その裏側で、理想、王道楽土、地上の楽園の実現、崇高な目的のためには手段を選ばない。曹操か信長かナポレンかって覇王っぽさが、かっこいいことはかっこいいのだが・・・特技が毒殺だけというのは、策謀家としてはややゲス。策略としても人格的深みとしても、もうひとひねり、一皮むけてほしい。ただ、その彼の眼を覚まさせるのが、多分、次刊あたりでの、「人間性を取り戻して、成長したトルフィン」との再会と対決なんだろうな。しかし、作者があとがきで書いてるが、この物語は、「父と子の関係、受け継がれるもの」なんだろうな。トルフィンは、父親トールズの死からずっと、父の霊(自分の心の中の父親の姿)と会話を続け、ついにこの前巻で、父親、そして敵アシェラッドとの対峙で、「真の戦士の心」に目覚める。それに対して、クヌートは、自分が憎み殺したいと願った父親を、殺して初めて分かり合えた、唯一腹を割って話せるようになったと、独白する。彼にしか見えない父王の生首、それはクヌートの良心の声なのか悪魔の囁きなのか。だから、これからのトルフィンとクヌートの対決は、それぞれが父親から受け継いで、自分の物とした理想、価値観の衝突になるのだろう。8巻のアシェラッドの死が、この作品のハイライトの一つで、その後の奴隷編で、テンションが落ちたと思っている人も多かろうが(僕は好きだ)、次は多分凄いよ。

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