老いの僥倖 (幻冬舎新書) の感想

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参照データ

タイトル老いの僥倖 (幻冬舎新書)
発売日2017-09-28
製作者曽野 綾子
販売元幻冬舎
JANコード9784344984684
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 人生論

購入者の感想

人間は年をとるに連れて、心も体も反応速度が遅くなり、だんだんと何もかもが固くなってくる。
固さは老いであり、しぼんでいくようにエネルギーは放出されていく。
かつては華やかだった紳士淑女たちもしばらく時間が断つうちに、彩りをなくしてしまう。

母や父、あるいは親族に会う時に、子供の頃からよく知る誰かの訃報を耳にする。
時間の経過の残酷さとでも言おうか、やるせない気持ちになることもしばしば。

そんな時に書店で目を引いたのがこの本でした。
老いの素晴らしさというのは、それこそ中国の老荘思想の時代から、多少なりとも言われていることです。
しかし、それはあくまで伝説の話。
それを実地で信じ抜くのはとても難しい。
私は年齢を重ねるということは世の楽しみを少しずつ手放していくプロセスだと思っていたからです。
だから、歳を取りたくないと思っていましたし、親しい人々が歳を重ねていくのをやるせなく感じていました。

この本では
「年を取るほど快楽は増える」
「不運と不幸は後になって輝く」
「『美老年』になる道はいくつもある」

とまで言い切ります。
特にツボにはまったのが、美老年という呼び方。
今年の流行語にしたいぐらいです。

親しい友人を病で亡くした母親にプレゼントすると、一気に読んでしまったとのこと。
老いによって人生が成熟するのなら、老いは怖いものでないのです。
人生を死ぬまで現役で味わい、もっともっと自分の好きなこと(快楽)を極めていこうと思うに至りました。
子どもが手から離れて、もう一度、人生を再設計しようとしている方や、大事な親御さんへのプレゼントにおすすめの一冊。

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幻冬舎から発売された曽野 綾子の老いの僥倖 (幻冬舎新書)(JAN:9784344984684)の感想と評価
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