憲法学再入門 (法学教室ライブラリィ) の感想

「入門」と「再入門」は想定読者層が異なるのでしょうか？
本書は「LS生だけど憲法が苦手な人」が対象かと思うほど敷居が高かった．．．。
というのは、木村草太先生のパート（総論、統治）は単刀直入かつ明朗に読み進めたのに、後半の西村先生のパート（人権）は難解で、かつ晦渋で、読んでいて辛くなるほどだったから。
辛かったけど、人権第4章「表現の自由論　その魔力からの解放について」では、感銘を受けました。

今まで出会った憲法の本の中で一番いい本、鳥肌が立つほど難しいことや本質論を物凄くわかりやすい言葉とブラックジョークを混ぜて解説してくれる。この本の書評で悪く言うやつは本を読んでいないのか？もしくは他の意図（思いっきり下に書いておいたが）があるとしか思えない。
必ずいい本には内容に触れずに批評がうじゃうじゃでてくるのは、明確な意図があるんだろうね。憲法の基礎は「国民の共通認識」はっきり書いてくれた木村先生に感動しました。受験生でなくても憲法を学ぶなら絶対にお勧め。普通に面白い。憲法の本を見て大笑いしたのは初めてだし、その大笑いの後に物凄く深い（深海の底に届くんじゃないかと思うぐらい）本質論に入ってくれて、誰もが逃げたくなるような本質論に逃げずにはっきり本質論を説明してくれるこの本は絶対おすすめ。間違いなく今まで出会ったなかで３本の指に入るレベルの良書。（必ずいい本には司法試験の受験生の足を引っ張るためにウソを書き続けるやつがいることを頭に入れておいてほしい。）