日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る の感想

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タイトル日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る
発売日販売日未定
製作者青山透子
販売元河出書房新社
JANコード9784309025940
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

520名の犠牲者を出した日航ジャンボ機123便の墜落事故から33回忌が巡ってきたのを機に、亡くなった乗客と同僚への鎮魂として本書は書かれた。筆者である元日航CAは当時の資料と証言を丹念に収集し、事故の原因が事故調によって公表された圧力隔壁の破裂ではなく、別の重大な人為的ミスによって生じたことを示す。著者の仮説を中心に置くことで、同時に起こった一連の不可解な出来事は見事に繋がるというのである。

まず、著者は目撃情報に着目する。乗客が事故直前に写した写真には、機体に接近するミサイル様の物体が写っていた。また日航機を追尾する2機のファントム戦闘機が同時刻に大勢の人から目撃されている。そして、墜落地点に広がる、ジェット燃料とは異なるガソリンとタールの匂い。全貌が公表されないボイスコーダの記録、墜落から救出作業が始まるまでの謎の12時間と、不審点が続々と指摘されている。これらの事実を繋ぎ合わせると、自衛隊によるミサイル誤射による日航機墜落という驚愕の構図が浮かび上がる。

事実が著者の説明通りならば、自衛隊によるミサイル誤射による墜落事件の可能性は否定できないだろう。しかし、列挙されているのはいずれも「状況証拠」であって、「物的証拠」は示されていない。もちろん国家権力による証拠隠ぺいがあったとすれば、「物的証拠」が存在しないのは当然である。しかし、だからと言って自衛隊ミサイル誤射を証明するものではない。この点は、本書の刊行によって新たな証言と証拠の出現を期待したいが、本書の指摘は事実の解明には避けて通れないポイントであろう。

元日本航空の客室乗務員であった著者は、1985年8月12日(月)に起きた日航ジャンボ機123便の墜落事故時に、多くの同僚を亡くした。本書は、今年で33回忌を迎えるこの時期に、亡くなった多くの乗客と同僚の鎮魂のために、改めて事故の真相に迫ったものである。著者には、この事故を扱った著書『天空の星たちへ-日航123便 あの日の記憶』(マガジンランド、2010年刊)があるが、この前著刊行後も進めてきた調査をまとめたものである。前著同様、公式事故報告書への根本的疑問を深化させ、日航123便墜落は、事故ではなく限りなく事件に近いことを目撃証言から明らかにしたものである。

本書を読むと、公式報告書で圧力隔壁の破裂が事故原因とされていることへの疑問が強まる。本書の主張を以下に要約する。

(1)生存者の証言や事故死した乗客が撮影した墜落直前の機内写真からは、圧力隔壁の破裂の兆候(機内圧力が急降下するはず)が見られない。
(2)乗客が事故直前に移した写真から、日航機に近づくオレンジ色の物体が発見されている(専門家の意見では、自衛隊の無人標的機または練習用ミサイルの可能性があるという)。
(3)事故発生後、日航機を追跡するファントム機2機が、墜落地点間近も含めて、何ヵ所かで目撃されている(本書の記述を敷衍すると、上記の誤射に気付いた自衛隊機が日航機の行方を追っていた可能性が高い)。
(4)本書のサブタイトルにあるように、墜落地点近くの小学校および中学校の生徒たち235名が文集として当時の目撃証言を記録している。それによれば、日航機をファントム機2機が追跡しているのや、同時に「真っ赤な飛行機」も目撃されている(日航機を目標と誤認した練習用ミサイルという可能性もある)。
(5)米軍機が墜落場所を事故直後に把握していたのに、救出活動が12時間後になった理由が未だに不明である。自衛隊や政府、NHKなどは、御巣鷹山付近に墜落したという多数の目撃情報を無視し、救援活動を意図的に遅らせたとしか考えられない(自衛隊による「証拠隠滅」の時間が必要だったのだろう)。

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