俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している(2) (ファミ通クリアコミックス) の感想

　原作は「春日部タケル」さんのライトノベルなのですが、そちらは全く読んだことがありません。ごめんなさい。

　ストーリーは、主人公で男子高校生の「天草　奏（あまくさ　かなで）」に突如現れた「必ず脳内選択肢を選ばなければならない」という運命。そして、「脳内選択肢の発生を解除するためのノルマの達成」が課せられるという、明確かつ単純な設定で、今時の「むちゃくちゃ思考能力を高めないと付いていけない展開の作品」ようなことは無く、比較的容易に受け入れやすい内容になっていると思います。

　第５話から第８話が収録されている今回。このうち５〜７話は「柔風パンツミッション編」となり、学園内人気女子生徒「柔風小凪（やわかぜこなぎ）」のパンツを見ることが主人公「奏（かなで）」の課題になります。原作者のパンツに対する愛着（執着？）の凄さを物語るかように、約１００ページ中に１００回以上の「パンツ」の文字が登場してしまいます。

　にもかかわらず、「一葵さやか」さんの魅力あふれる画力が「健全な学園モノ」として話を進めてくれているように思われます。一葵さんの描くキャラは、言うなれば「ちょいエロかわ」です。したがって、男性でも女性でも楽しく読めるような一冊になっていると思います。

　難を言えば、「周囲に人がいるところでは読みづらい」ページがあることでしょうか。「スカートメクレール」を使うシーンなどは、特に。

　ＴＶアニメ化されていますが、コミック版と異なる個所も多々あるようです。違いを楽しめるという点でも、読んでおく価値はあるのではないでしょうか。

　ちなみに、第１巻はカラー表紙をめくると「ある可能性の話」というショート漫画があります。本編を読み終わってから見てください。さらに裏表紙に「一葵さやか」さんの「あとがき」があります。気付かなかった人も多いのでは？今回の第２巻も「仕掛け」がありますので、それはお手に取ってからのお楽しみです。