シャーロットのおくりもの の感想

本好きの小３の娘に購入。このごろ軽いエンタメ系の本を多く読むようになってきたため、歯止めをかけようとこの本を選びました。他サイトで情報を集めたときも絶賛の声が多かったのですが、ほんとうに良い本でした。美しさがたくさんつまっている本です。
読んだあと娘は、開口一番、「お母さん、これ、すごい！すごい本だ～」と言いました。

農場が舞台で、むかしのアメリカの暮らしのなかでお話が展開しているので、今の子どもにはなじみがうすいかもしれません。でも、主人公の豚の子もかわいいし、子どもや動物が中心のお話なので、共感しながら読めると思います。６０年前の作品だそうですが、改訳もなされているせいか、古いな～という感じもしません。
登場するいろいろな動物、いろいろな人間、それぞれがそれぞれらしく生きる姿が、慈愛のまなざしをもって描かれています。しかし、けっしてお涙ちょうだいに帰結せず、それぞれの生き方がからみあって、ひとつの、ちから強い大きな物語となっています。作者の力量に、圧倒されました。ストーリーにも、作品そのもののすばらしさにも、感動しました。こんな子ども向けの本があるなんて！と、素直に感謝の気持ちまでわいてきました。
いち子どもにつき一回、かならず出会わせてやりたい本だなあと思いました。