BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS- NOVEL 2 (JUMP j BOOKS) の感想

「ナルト」の続編であるこの「ボルト」とかいう
引き伸ばしの関連書籍は多い。
忍術というか、複雑な能力にシフトした構成に
戸惑う読者もいる。何にでも意味をつけて話を
煙に巻いている。どんな能力なのかは分かった。
しかしそれで何ができる？
設定の連打が有効かと証明したいのか。

子供世代となり、強い親が近くにいる。別にガキが
頑張らなくても、修行した親が事に当たった方が
良い結果になるだろう。
遠征任務にすれば、前作キャラから切り離せるはずが
そうしない。何故なら、読者は大人になった「ナルト」キャラが
見たいのであって、配合して作った「ボルト」キャラなど
二の次だからだ。そして結局は、一族や能力の有無が全てだ。

「ナルト」のキャラはこれまで、血統の努力型が勝利してきた。
一般人は、足を引っ張るだけで意味のない連中だ。
「ボルト」キャラは、その一般人に近い。戦後のストーリーは
作りやすい。事件を発生させ主人公を向かわせる。
日常系なのだ。任務が終われば家に帰れるし、
前作で各里の民度はかなりマシになった。
それでストーリーが単調・退屈になり、
スケールダウンしていくのだから続編としてはやり辛い。

本来は、何百年か先の話にしたかったはずだ。しかし、さんざん
優遇してページを費やした主要キャラを降板させることは
できなかった。結局、「ナルト」終了から話の構成し辛い
状況になってしまった。ガキ共がどんなに頑張っても、
親が動けば楽勝と言われるのだからな。
親となった「ナルト」キャラもガキ共の前では、格好を
気にするし、子供も内心では親に頼っている。
双方活躍する展開が成されれば良いが、それは作家の
文章に現れるので、それを統括していくのは難しいだろう。