やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12 (ガガガ文庫 わ 3-22) の感想

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参照データ

タイトルやはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12 (ガガガ文庫 わ 3-22)
発売日2017-09-21
製作者渡 航
販売元小学館
JANコード9784094516746
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

まず愚痴として、やはり続巻が出るのに2年間は空きすぎている。
もう既刊の細かい話は覚えていないので、読み始めたときに今何の話をしているのか全く分からなかった。
え?それ誰?そんな人いた?ってなる。11巻の最後だけ読み返したけどやっぱり誰か分からなかったしね!
ガハマさんの最初の依頼も八幡の依頼も忘れてたよ!せめて今までのおさらいを入れて欲しかったよ!

ただ、☆5をつけているのは、それでも読む価値があると思うからだ。
非常に重要な巻になっている。
話が進んでいないというレビューもあるけれど、個人的には物語が大きく動いたと思う。

※以下ネタバレにならないようにできるだけ濁すけれど、濁せているかは分からないので注意。

ついに三人の関係性が明確に変わり始めた。
これまで曖昧に誤魔化して、目を逸らしてきた、想いのズレ。
奉仕部というシステムの外で動いたせいで、それが顕著になった。
自分の力で向き合うことを決めたゆきのん。
言葉にしないことを選んだガハマさん。
ようやく理由を自分の中に見つけた八幡。
読んでいるとそれぞれの想いに胸を抉られる。
特にガハマさんがね。切ない……

そして、陽乃が言い放った三人の関係性。これにはハッとさせられた。
それを言われてしまったら、もう何もできない。何をするにも正しくない。
だからこそ、最後に平塚先生に対して八幡が言葉にしたことは非常に重要だった。
八幡が最も軽視してきたことだったから。

読み終わったとき、色々と考えさせられる。もう三時間以上余韻に浸って、考え続けている。
考えても答えはでない。そもそも正解がないから、考え続けるのだろう。
それはきっと、三人の関係性について作者が正面から向き合って書いているからなのだと思う。
綺麗事で終わらせず、痛みを書いているからなのだと思う。
作者は本当にうまい。うますぎる(語彙力が死んだ)

この物語の結末がどうなるのか。
何を諦め、何が残るのか。本物とは何なのか。

 ライトノベルの情勢的な見地から行くと、アニメ二期と十一巻の同時展開から二年経過し、間に挟んだのクオリディアコードとか勝ったなガハハとかもヒット作にはなりえず、これは代表作の俺ガイルだけに絞って集中してた方がよかったのでは、と思っていた。
 あと、知人に初期のラブコメしてる時の方がよかったとか、内容が進むにつれ、シリアスな部分やネガティヴか部分が目立ち、面白くないといった感想を聞いたことがあり、それについては『本物』という言葉に代表されるような、抽象的な、意味を明言しない、ある種純文学っぽい部分が大きくウケた要因だとは思うしなぁ、と感じたりしていた。
 俺自身はこのシリーズのファンではないと思うが、これだけ新刊発売でお祭り騒ぎになっていれば普通に興味も湧くし、読みたくもなる感じ。
 で、届いて読んだ。
 ライトノベルは文章にのめり込む前の序盤で突っかかることがあるが、この巻にしてもそうで、沈黙に支配され、話が停滞して進まない感じ、やたらとラノベらしからぬ情景描写がそこかしこに挟まれることには少々読みづらさを感じた。
 そして、冒頭から思い出話がされるのだが、正直二年空いたことも手伝って、既刊のディテールはかなり怪しい。正直登場人物が「そうそうそんなことあった」的なやりとりをしていても、こちらは『そういえばそうだったなぁ』とは思いづらい。
 とはいえ、突っかかったのはそこくらいで、後は文章も軽快さを取り戻し読みやすくなる。
 それにしてもかなり重い内容だった。
 ヒロインを色々言い訳しながらも助けるという主人公の姿勢を、ラスボス姉が「共依存だ」とか断罪してしまうのはかなり重い。そんなこと言ったらほとんどのラノベ主人公なんて共依存的じゃないのん?
 ただまあ、ヒロインの雪乃からして、初めは毒舌有能キャラだったのが、シリーズが進むにつれ、その頼りなさや弱さ脆さが浮き彫りになってきたように、この物語では誰かを助けることが、その誰かから自立する力を奪ってしまうという見方が存在するのだろう。

・京華と会ったのが体感時間2年ぶり?
11巻のバレンタインイベントでも会ってるが,12巻に2年かかったというメタなギャグ。氏ね!

・この本いつ書いてたの?
けもフレとかドラクエとか婚活サイゼとか2017年の小ネタばかり。マジ氏ね!!

・川崎が言う,八幡がいつも甘やかしてたのは誰?
たぶん雪乃?いつ見てたんだろう??

・陽乃が飲んでた相手は?
平塚静先生。タバコのニオイが同じ。積もる話(11巻)はできたんだろうか?

・八雪は共依存なの?
陽乃は本物かどうか試して揺さぶりを掛けるので不明。

・誰のモノローグ?
八幡(9巻のセリフと酷似),結衣,結衣

・結衣が見た写真は?
9巻デスティニーランドのスプラッシュマウンテンで撮影した八雪写真

・プロムは来年でいいんじゃないの?
今年はめぐりんの代,来年が八幡たちで,いろはは再来年。
奉仕部3人の関係はあと1年持たないので,今年やらないと道筋作れないということだろう。
顧問の平塚先生の異動も影響あるのかも。むしろそれ?

・八幡が助けに行くのを平塚先生が止めないのは何故?
自分の感情に従って踏み込んで当たって砕けて傷ついて成長しろがポリシー。
雪乃が自立したいから一人でやると言ってても,八幡が雪乃を助けたいと心から思ったなら,それでいい。

・結衣の目は?
雪乃に「ヒッキーが好き」と告知すれば,雪乃は勝手に身を引くので勝つる。でもしないようだ。

・あとがきがないのはなぜ?
文庫本は16ページ単位に製本することが多く,余るとあとがきと広告で埋める。
今回は352ページで16p×17でぴったりなので後書きなし。後書き書きたくなくてワザと調整したかは不明。

・13巻はいつごろ?
ガガガチャンネルの作者発言では5年後とのこと。まあギャグだろうが,本気で氏ね!!!

最初の部分でいつも違うことがわかりました。

読んでいくと理解できました。

いつものようにのめり込んでいました。

待っていたので、ハードルも上がっていたのですが、しっかりハードルを越えてくれました。

次は1年後位に出てくれたらそれで構いません。

内容としてはいまだに3歩進んで2歩下がる。みたいに少しづつ進展してる感じです。ただ、なんでこの12巻が2年3月もかかったのか不思議です。そんなにかかる?みたいな。13巻が重要なラストのターニングポイントになるからでしょうか?正直言って、この12巻だけではかなり消化不良です。11巻で引き延ばして12巻がこれなので少し不満です。13巻を読んで決着がつきますかね?とにかく、今度は半年以内に出して欲しいです。

発売日に買って読みました。
2年3カ月延期となり、さらに朝一で買いに行った書店では、製作側の都合上で夕方からの入荷となりますと言われ、待ちに待って手にした今作でした。

内容に関してはネタバレを避けるため詳しく書きませんが、前巻で曖昧にぼやけていた奉仕部3人の心の内が少しずつ分かってきました。

とても一人一人の成長、葛藤が丁寧に書かれていて、時折こちらの胸が苦しくなることもしばしば。
これは作者の渡先生も、書いていてかなりしんどかったんじゃないかと思います。
何度も考えて書き直して…先生自体の葛藤があったことも伝わってくるような気がします。
妥協一切なしの作品です。

物語全体としては大きな動きはなく、各々が静かに前に進んでいく感じです。

青春群像劇として至極真っ当ですが、もはやライトノベルの‘‘ライト’’な感じはほとんどありません。
内容が内容なだけに八幡の秀逸な返しやモノローグもかなり少なめです。というより控えめです。
この一点が俺ガイルとして評価の分かれる所かも知れませんが、欺瞞を受け入れられるような大人に成長しつつある、現状を屁理屈でごまかさなくなった八幡の成長が感じられるような作りでもあると思います。

他の登場人物に関しても一様に前に進んでおり、平塚先生は出番は少なくとも最高に良い教師であり、戸塚や材木座も、八幡の世界を彩っている大切なキャラクターであることが分かります。
そして以外に大きい一色いろはの存在が、物語を外側からカバーしています。

繰り返しになりますが妥協一切なしの今作品です。
延期に延期を重ね、ようやく読んでみたら中身すっからかん、みたいなよくあるいい加減なことはありません。

登場人物たちが良い具合に煮詰まり始めて来た今作品は、良い意味でも悪い意味でも、読んでいて重たいものがありますが、物語全体の流れの中では何よりも重要な所ではないかと思います。

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