Fate/Zero Blu-ray Disc BoxStandard Edition の感想
参照データ
タイトル | Fate/Zero Blu-ray Disc BoxStandard Edition |
発売日 | 2017-09-20 |
出演 | Fate |
販売元 | アニプレックス |
JANコード | 4534530103123 |
カテゴリ | » DVD » ジャンル別 » アニメ |
購入者の感想
凄まじい仕上がり。
Fateはそのあり方的に、奈須きのこ原理主義者が生まれるのは仕方がないことだし、このFate/Zeroが、Fate/stay nightに至る過程での重要な条件を無視した箇所があったり、そもそも主人公の一人であるアルトリアの性格やイデオロギーが、原作のそれとは大きくハズレた騎士道バカになっていたり、聖杯へ期待する願望が違う、など、気になる点は多々あるが、そんな一切を振り払って、ただただ傑作と讃えたい完成度がこの作品にはある。
なによりキャラの全てが魅力的に描かれている。
各キャラそれぞれに、大切にしているもの、矜持、生き方がしっかり設定されていて、それらを描くストーリーがいちいち素敵で、虚淵玄の筆力で、唸るべき台詞とともに表現されている。これらを計算された作画と構成でアニメ化したufotableも天晴である。
また、物語の先に用意されている、衛宮士郎、英霊エミヤが、「正義の味方」になるために抱える信念と、そうなるために現実を生きることでのしかかる矛盾を、衛宮切嗣の半生がそのまま体現していることにより、奈須きのこが描くFateのふところ役としてもしっかり機能している。
さらに、Fate/stay nightののちに紡がれるはずのストーリー、聖杯解体編の最重要人物であるロード・エルメロイⅡ世 = ウェイバー・ベルベットとイスカンダルの物語は、Fateに新たな主人公像をもたらした。彼が今後、どういう生き様をあゆむのかという切欠は、このZeroの中に丹念に、快活に描かれている。ちなみに、彼がゲームオタクになる理由もこの中にあり、それがとても微笑ましいエピソードのひとつであると思う。
敵陣営も皆素晴らしく、悪なら悪の信じる道(とでも言おうか)があり、そして、悪の中にも共感や影響、美徳、前向きさや ふれあいがあることも、虚淵玄お得意の相対主義的な目線でしっかり物語られている。
Fateはそのあり方的に、奈須きのこ原理主義者が生まれるのは仕方がないことだし、このFate/Zeroが、Fate/stay nightに至る過程での重要な条件を無視した箇所があったり、そもそも主人公の一人であるアルトリアの性格やイデオロギーが、原作のそれとは大きくハズレた騎士道バカになっていたり、聖杯へ期待する願望が違う、など、気になる点は多々あるが、そんな一切を振り払って、ただただ傑作と讃えたい完成度がこの作品にはある。
なによりキャラの全てが魅力的に描かれている。
各キャラそれぞれに、大切にしているもの、矜持、生き方がしっかり設定されていて、それらを描くストーリーがいちいち素敵で、虚淵玄の筆力で、唸るべき台詞とともに表現されている。これらを計算された作画と構成でアニメ化したufotableも天晴である。
また、物語の先に用意されている、衛宮士郎、英霊エミヤが、「正義の味方」になるために抱える信念と、そうなるために現実を生きることでのしかかる矛盾を、衛宮切嗣の半生がそのまま体現していることにより、奈須きのこが描くFateのふところ役としてもしっかり機能している。
さらに、Fate/stay nightののちに紡がれるはずのストーリー、聖杯解体編の最重要人物であるロード・エルメロイⅡ世 = ウェイバー・ベルベットとイスカンダルの物語は、Fateに新たな主人公像をもたらした。彼が今後、どういう生き様をあゆむのかという切欠は、このZeroの中に丹念に、快活に描かれている。ちなみに、彼がゲームオタクになる理由もこの中にあり、それがとても微笑ましいエピソードのひとつであると思う。
敵陣営も皆素晴らしく、悪なら悪の信じる道(とでも言おうか)があり、そして、悪の中にも共感や影響、美徳、前向きさや ふれあいがあることも、虚淵玄お得意の相対主義的な目線でしっかり物語られている。