人間革命〈第1巻〉 (聖教ワイド文庫) の感想

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タイトル人間革命〈第1巻〉 (聖教ワイド文庫)
発売日販売日未定
製作者池田 大作
販売元聖教新聞社
JANコード9784412015012
カテゴリ人文・思想 » 宗教 » 新興宗教 » 創価学会

購入者の感想

主人公戸田城聖の出獄から約70年、初版執筆から約50年での改訂版の登場です。
本書は、1945年(昭和20年)〜46年にかけての戸田城聖の活躍を描いています。

手元に初版本があるのですが、改訂版と比較してわかる主な改訂点は2点。
1、表現や時代にあわない記述を変更
2、不必要に日蓮正宗に媚びた表現を客観的表現に変更

1については、現在はあまり使われない表現やトンがった印象が、現在読んでも違和感のないように改められています。
初版執筆時の著者の年齢は37歳、時代は東京オリンピック直後ということも考慮すべきでしょう。
個人的にはソフトな表現に振りすぎと感じますが、50年後の若者に読まれることを念頭に改訂されたそうなので、現時点でベストな仕上がりなのでしょう。

2については、初版では日蓮正宗をヨイショしすぎていたきらいがありましたが、日恭が客殿の火災で逃げ遅れて焼死する場面などが大幅に簡素化されました。
なお、堀米日淳と戸田城聖の会話場面などはほとんど変わっていません。

本書に描かれる戸田の人生は「痛快」です。
北海道から上京して独特の処世術で中央大学を卒業し、小学校の教師を退職後に開いた私塾「時習学館」から一流の志望校にどんどん合格者を出した話。
時習学館の教材プリントが評判なので本にして出版したら売れに売れて出版社を起こし、次々に事業を拡大して17の会社を経営した話。
出獄後にはじめた通信教育の事業が敗戦直後の混乱の中、創業数日で、1日1万円の売上を達成(初任給60円の時代)した話。

宗教、創価学会という枠を外して読んでも、生き生きと我が道を闊歩する戸田城聖の魅力があふれた伝記として価値の高い作品だと感じました。

(おまけ)
この本のレビューの中にも「全然別物に書換えてごまかしている」コメントが見受けられますが、時間の経過で表現が古くなった部分を改訂する、いわば「言葉のメンテナンス」であることや、

学会員ではなく特に信仰は持っていませんが、
勧められたので読んでみたら意外と面白かったです。
特に戦後を生き抜いた戸田会長という一人の人から見た視点が興味深いです。
また、終戦直後の社会情勢と絡めた描写が小説内では多く、
戦後史に興味ある方も一度読んでみて欲しいです。

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