不格好経営―チームDeNAの挑戦 の感想

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タイトル不格好経営―チームDeNAの挑戦
発売日販売日未定
製作者南場 智子
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532318956
カテゴリビジネス・経済 » 経営学・キャリア・MBA » 資格・就職・MBA » MBA(経営学修士)

購入者の感想

訴訟問題や、華々しい経歴への僻み?について厳しいレビューをしてる人が多いが、
普段から否定しかできない成長しない人なんだろうとおもう。

フィクションかどうかも置いておくと、非常に完成度が高く、学ぶことの多い本。

また、「もともと経歴違う」とか、「コネが違いすぎる」とか、「女性経営者で目立つから」とか、「ビジョンが無く金儲けしか頭にない」とか、と書いてあるが、そんなことであそこまでの組織にはなれない。

そんなことを書く人は、起業について深く考えもせず、浅はかな判断で書いてるとしか思えない。

むしろ
・マッキンゼー役員で億前後の年収があるにもかかわらず起業に挑戦したこと。
・そんなビジネスマンとしての頂点にいたにも関わらず、自責で、謙虚に学び
・周りからの絶大な期待というプレッシャーを押しのけて事業を成功させ
・女性ひとりであれだけ優秀な男性陣の信頼をえて、かつ、彼らのパワーを引き出し
・各事業の成功は全てこれまでの部下の手柄として書かれていている

というのは、素直に人として尊敬に値する。

そこまでの苦悩は、本書には現れてないが、並大抵ではない努力と葛藤があっただろうと感じた。

また、随所に現れる組織マネジメントの考え方は、そこらの学者やコンサルが書いた組織論の本なんかより、よほど新しく参考になる。
本書のエピソードである、新卒数年の人にリーダーを任せ、失敗しても頑張らせ成功体験を積ませる。といった判断は、リスクばかりを考えて小さな挑戦しかできない日本の大半の企業には逆立ちしても出来ないマネジメント手法だと思う。

そして、「上から目線」とか書いてる人がいるが、表面的にしか読んでない証拠。
過去の事業の成功を自分の意思決定やアドバイスのお陰とは微塵も言わず、下のメンバーの手柄として書いている。なかなか書けることではないと思う。
そんな上司は日本の他の起業を見てもほとんどいない。

なぜ評価5にしたかというと、その意外性です。
私は著者はマッキンゼーから華麗に転身し上場企業のトップとして組織を引っ張っている
スーパービジネスウーマンを想像していました、もっといえばフェイスブックのシェリルサンドバーグとタイマン張れる傑物くらいに(笑)。
その予想を冒頭からいい意味で裏切ってくれた、つかみが素晴らしい。
本当かどうかわからないが著者は経営書をほとんど読まないのだそうだ、役に立たないからだという理由らしいが
本書は確かにそういう意味で体系だった経営本とは明らかに一線を画している。簡単に言えば日記の集合体。
契約書のチョップアップ(切り刻み)のシーンは声を出して笑った。
創業当時の写真はかなりインパクトがあります、世間からすればそんな昔ではないのにあえて白黒で掲載してるあたりやるなぁなんて感心してしまう。
社業のほうは判断しかねるが、(BtoBサイトしてグローバル基準でみれば赤子同然の日本市場にもっと活力を吹き込んでほしいと思っている。)
一冊の本として捉えれば痛快と言っていいほどよくできている。紆余曲折、これがベンチャーの偽らざる現実なのだよと教えてくれる。

少し目立つ(かつ一流過ぎない)ビジネスパーソンの自己啓発本的自分語り本ブームもかなり過ぎたと思っていたら、
(ほぼ最後の)真打登場でっす!

コンサル出身女性ビジネス系に特徴的な、量が多すぎずロジック骨格がしっかりしたと明晰な言語表現が、読みやすい本です。

ただ「不格好」の強調が、その後の成功を演出するスパイス効果としてのその念のいった計算ぶりが鼻について、楽しめなかった。

「ドジな私でも成功できるのよー」という隙の無いストーリーテクが、
よく言えばいかにも元コンサルタント特有の上から目線、悪く言えば情報商材的語りなのです。

なんというか、スレンダー美人の女優がモデルが、インタビューで綺麗の秘訣を聞かれて、
「私食べるの好きで、昨夜も誘惑に負けてこんなに食べたんですよー。」
「毎日よく食べてよく寝て友達と沢山おしゃべりして悩まないことぐらいでしょうか。」
なんぞと、シレーと答えているのと同じ印象を受けます。

コンサル時代は、
要領が良く気が強い美人でありながらドジっ子キャラで隙も見せる媚ある若い女性なんて、さぞかしジジーキラーだったでしょう。
またそのキャラに憧れる若い世代の支持も高いでしょう。
ことがわかるのと、その自らの持てる特徴を最大に生かす場を手に入れて、結果を出した南場さんは、本当に素晴らしい。

もう少し、例えば専門レベルでの起業時のマーケット分析、
ソネット及びリクルート出資を口説いたポイント及び契約条件のポイント、
若しくはソネット及びリクルート側から見たDeNA出資決定のポイント。
また会社が大きくなるに従って、ガバナンスの実務ポイントを、
彼女程のすごい才能には恵まれない他の起業家にとって重要となる部分を手厚く語ってくれるだとか、
第三者視点を入れて状況を客観化させてくれれば、ビジネス書としてありがたく読めたと思います。

それがないところが、「私はその辺判って話せる高級コンサルレベルとしか話しをしたくないの。」

DeNAという会社は、横浜ベイスターズの買収の話まで、全く知りませんでした。

その元社長、確かハーバードの大学院を卒業して、モバゲーで成功して、夫の介護のため社長を辞任したという経歴が、あまりに異色で興味がありました。
ハーバードまで出ておきながら、若いあんちゃん相手の携帯ゲーム?
夫の介護のため、社長職を投げ打った?

全てがミスマッチな感じがします。

読み始めて、若い部下たちを呼び捨てしながら、妙にハイテンションな文体が、とても鼻を突きました。

しかし、内容は、なかなかいいと正直思いました。

一見若者に迎合したような妙なハイテンションの中に、鋭いことが書いてある。
特に結びに近い章の文章が、非常に素晴らしいです。

「よいときも、悪いときも課題にまっすぐ向き合い、踏ん張り続けるためには、自分たちの姿勢に誇りを持てるチームでなければならない。」

世評に違い、本書と南場智子氏を評価しない。オークションサイトへの熱き思いをソネット社長に語ったことから創業に至った経緯は分かる。しかし、モバイルシフト、ソーシャルゲームへの思いが感じられない。本書を読めば、何かその志が書かれているのかと思ったら、書かれていなかった。金の亡者、つまり「儲かるからやった」としか見えない。南場氏には、社会をよりよくしようという姿勢が感じられない。世界ナンバーワンを目指すという。何を目指しているのか、まったく理解できない。いろんな経営者の自伝・伝記を読んだが、事業への志を欠いてしまっているという点で、本書が一番ひどい。

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