3月のライオン 5 (ジェッツコミックス) の感想

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タイトル3月のライオン 5 (ジェッツコミックス)
発売日2013-12-13
製作者羽海野チカ
販売元白泉社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

漫画世界で一年が経過しました。ついに学校内においての環境が変わりました(ひなちゃんも)。この巻には主人公が対局している場面はありませんが、九段棋士達の様々な視点から名人戦を捉えていますよ。相変わらず作者の比喩も冴えているから続きが気になる、気になる、見たこともない展開になりそうです(笑)

「ひなた」というメインキャラクターの1人(中学生)の友達ががいじめにあい、それに対して立ち向かっていったところ、今度はひな自身がいじめにあうというけっこう見てて辛い場面がある5巻。

この時のひなたが

「後悔なんてしないっっ」

「しちゃダメだっ」

「だって」

「私のした事は」

「ぜったい」

「まちがってなんか」

「ない!!」

と桐山零(主人公)を前にして泣きながら自分に言い聞かせるような場面がある。

いじめを過去に受けていた桐山零はそれを聞いて

「ひとは」
「こんなにも 時が過ぎたあとで」
〜中略〜
「嵐のように 救われる事がある」

と感じています。

〜感想〜
これを読んだ時に僕も救われたような気がしました。
「まちがってなんかない」
いじめにあっている(あったことのある)人は本当に救われる気持ちになるんじゃないかなあ。

いじめをやってるやつはたいして気にもとめてないし、大人になればたいがい忘れている。
(僕もそのいじめに加担したことのある1人なのかもしれない)

でもいじめられた人は一生トラウマとして残る。
あの時「自分が悪かったからいじめられたのか?」という疑問は一生つきまとう気がする。

そんないじめられた経験のある人、もしくは現在いじめられている人に読んでほしい漫画です。
それと「もしかしたら自分はいじめに加担してるんじゃないか」と思っている人にも。

ちなみにこれは作者の姪がクラスでいじめられていた子をかばった実話を元にして描かれているそうです。

他の巻も面白いですし、基本的にはほんわかした部分も多い漫画であり、とても読みやすく良い作品なのでおすすめです。

零の過去と、ひなの現在のいじめについて描いた
「てんとう虫の木」にむちゃくちゃ感動した。

「明日からひとりだ」「ひ…ひとりぼっちになるの こわいよう…」
「ほんとはずっと 恐かった ひっく…… でもっっ でもっっ」
「後悔なんてしないっっ しちゃダメだっ」「だって」
「私のした事は ぜったい」「まちがってなんか ない!!」

自分もいじめられるのではと恐れながらも、
まっすぐに毅然と信念を貫き、
いじめられている子に手を差し伸べたひなの言葉に
嵐のように衝撃を受けたという零。

クラスに適応できず、いじめに遭っていた自分は
泣きながら話す、ひなの言葉に救われたと言う。

---その時---
---泣きじゃくりながらも そう言い切った彼女を見て---
---僕は かみなりに撃たれたような気がした---
---不思議だ---
---ひとは---
---こんなにも時が 過ぎた後で---
---全く 違う方向から---
「ひなちゃん」
---嵐のように 救われる事がある---

ひなの真摯な心は、
時間を超えて、しいたげられていた孤独な零の心を
救い出したのだ。

そして零は
僕がついている。一生かけてもこの恩は返すよ、とひなに語る。

作者はこのシーンについて、
考えに考えて、ネーム、絵の構成を考え
渾身の力で描いたと思う。
なぜなら普通、現在の人間の行動が過去の人間を救うなんてあり得ないことだからだ。
でも、それに挑戦した。

そして、これを読んだ多くの人が心を動かされた。

この漫画ではあり得たのだ。
普通ではあり得ないようなことが。
このシーンに心動かされた人の中では。

そんな奇跡的な瞬間が描かれている。

すばらしい話、シーンだと思う。

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