『維摩経』 2017年6月 (100分 de 名著) の感想
参照データ
タイトル | 『維摩経』 2017年6月 (100分 de 名著) |
発売日 | 2017-05-25 |
販売元 | NHK出版 |
JANコード | 9784142230754 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 |
購入者の感想
植木さんの翻訳の維摩経はすごく分厚いので読むのも大変ですが、それがこの本では簡単にわかりよく説明されていて助かります。他にもたくさん維摩経の解説本がありますが、他の本は買って読んだことがないので何とも言えませんがこの本を手掛かりにして他の解説本を読んでみたいと思います。
なんてったって在家信者が釈迦の10大弟子をことごとくやり込めてしまう痛快さは何とも言えません。重鎮の文殊菩薩との対話は実に面白い。
大乗仏教になって出家在家の区別をしなくなってから維摩のような人が登場するってのは必然なのかなとか思いました。日本ではお坊さんはえらいというのが常識になってますが、大乗ではじつはそれは間違っているってことを教えてくれます。幕府と仏教がつながりあって特権的な地位を得ていたなごりがいまだに坊さんはえらくて在家など足元にも及ばないくらい立派な人ということになっていたのだと気づかされます。
舎利弗が在家に説法をしているとそれは間違いでしょうと言う維摩、在家に自分の考え方を押し付けているだけではという問いに答えられない舎利弗、てなことがいっぱい出てくるわけで、なんとも痛快です。
ぜひご一読を。
なんてったって在家信者が釈迦の10大弟子をことごとくやり込めてしまう痛快さは何とも言えません。重鎮の文殊菩薩との対話は実に面白い。
大乗仏教になって出家在家の区別をしなくなってから維摩のような人が登場するってのは必然なのかなとか思いました。日本ではお坊さんはえらいというのが常識になってますが、大乗ではじつはそれは間違っているってことを教えてくれます。幕府と仏教がつながりあって特権的な地位を得ていたなごりがいまだに坊さんはえらくて在家など足元にも及ばないくらい立派な人ということになっていたのだと気づかされます。
舎利弗が在家に説法をしているとそれは間違いでしょうと言う維摩、在家に自分の考え方を押し付けているだけではという問いに答えられない舎利弗、てなことがいっぱい出てくるわけで、なんとも痛快です。
ぜひご一読を。