烏は主を選ばない (文春文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル烏は主を選ばない (文春文庫)
発売日2015-06-19
製作者阿部智里
販売元文藝春秋
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 日本文学研究

購入者の感想

一作目、二作目と読みました。

一作目で不可解だった若宮の言動が二作目で少し整理されます。元々一つの作品で構想を練っていたと後書きにありましたが、片方だけ読んでも不可解な部分が多いため、二作とも読まれた方がよいと思います。

その上での感想は、世界観や設定が非常に魅力的だということと、人物描写があまりに幼いということです。登場人部の中で、一人としてしっかり思い描ける人がいませんでした。表現、発言に違和感が残る。歴史や世界観の設定が細かいにも関わらず、登場人物はその設定を軽んじるような言動が多いのです。非常に勿体ないと思います。

正直なところ、書き方は十二国記を彷彿させる部分も多いように感じられました(謎解きの部分で「○○ではなかったか。」という書き方などは、あからさまでした)。

松本清長賞を受賞し、「この物語はホンモノだ」と帯が付き、本格派としてマーケティングされているからこその残念感です。筆者が若いことが後書きで何度も書かれていましたが、だからこそ、まだ受賞すべきではなかったのだと思います。ご本人にも酷です。ライトノベルならこんなに裏切られた感じはしなかったでしょう。

ただ、表紙のイラストが好きで、続きを買ってしまいそうです。出版社の方は良い描き手をお選びになったと思います。続編で筆者の人物描写が改善することを切に願います。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

烏は主を選ばない (文春文庫)

アマゾンで購入する
文藝春秋から発売された阿部智里の烏は主を選ばない (文春文庫)(JAN:登録されていません)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.