ぎんぎつね 第4集 (ヤングジャンプコミックス) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルぎんぎつね 第4集 (ヤングジャンプコミックス)
発売日2011-01-19
製作者落合 さより
販売元集英社
JANコード9784088790985
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

 日常を描いたほのぼの系の漫画は良く見ますが、『ぎんぎつね』はそのような作品群の中でも、一つ抜けた良作だと思います。
 この作品を知ったのは、ちょうど3巻が発売された頃です。表紙を向け棚に置かれたこの漫画が偶然目に入り、何となく手に持ち、表紙絵を気に入ってすぐに購入しました。
 そんな経緯だったこともあり正直期待は無かったのですが、翌日にはまとめて続巻購入の自分でした。漫画が常に表紙のクオリティで描かれていたこと、何より、作品としての完成度の高さに驚いたからです。
 女性の方に多く読まれる(?)と聞きましたが、性別問わずどなたにでもお勧めできます。それでは、以下、なるべく具体的にレビューしていきたいと思います。

 読み出すきっかけとなった絵ですが、基本が出来た上で漫画用にデフォルメできていることが良く分かる秀逸なもので、さらに、荒れることがまずありません。個人的には『皇国の守護者』の伊藤先生や、『エマ』『乙嫁語り』の森薫先生等の作画と近いものを感じます。
風景も大変上手です。綺麗で柔らかく描かれており、見開きで描かれた風景重視のページなどは、それだけで見る価値があります。またそれら見開きを使うタイミングも上手く、雰囲気に呑まれることも少なくありません。
 
 物語の背景や登場人物等の各種設定は丁寧で細かく、その細かさに振り回されていないのも良い点です。軸となる神社関係は特に調べられており、巻末のオマケ含め、それらを知る良い勉強になったりもします。
 登場人物に関しては3巻から一気に増えますが、一人一人しっかり描き分けられ、それぞれに好感が持てます。これら設定の丁寧さと細かさ・秀逸な表現力が、日常描写系の漫画において重要な『現実感』に安定した深みをもたせています。さらに、その安定した世界観は『神』という非現実の干渉をより面白くしています。
 ですが神の登場自身は決してメインでなく、あくまでも、それを仲立ちとした人々の触れ合い、繋がりの描写に本質があるように感じました。それぞれの要素が主張しすぎず、高め合っている印象です。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

ぎんぎつね 第4集 (ヤングジャンプコミックス)

アマゾンで購入する
集英社から発売された落合 さよりのぎんぎつね 第4集 (ヤングジャンプコミックス)(JAN:9784088790985)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.