船中八策 の感想

二院制の議会政治の創設、憲法制定など、その後の近代日本の進むべき道を見通した卓見が光ります。
ただ、どうも偽作を主張する研究者も一部にはいるそうです。
研究の進展を期待いたします。

念のため、冒頭の2行のみ引用します（現物は計10行ですから極めて短く、解説等は一切ありません）。

「一、天下の政権を朝廷に奉還せしめ、政令宜しく朝廷より出づべき事。
一、上下議政局を設け、議員を置きて万機を参賛せしめ、万機宜しく公議に決すべき事。」

日本維新の会の「維新八策」とは別物である。軽々しくも「八策」と言う言葉を使ってほしくないと、この書を読んで、強く思った。