学問の春―“知と遊び”の10講義 (平凡社新書) の感想
参照データ
タイトル | 学問の春―“知と遊び”の10講義 (平凡社新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山口 昌男 |
販売元 | 平凡社 |
JANコード | 9784582854794 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » 文化人類学一般 |
購入者の感想
ヨハン・ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』に仮託しながら、現代日本における数少ない「知の巨人」山口昌男氏が、横断的知性の醍醐味と自らの学問史そして問題意識を大変分かりやすく語った講義録。
印象に残ったのは、特にポトラッチの精神史的意義を述べた部分。
「ポトラッチというのはある決まった部族としかやらないわけです。先祖の間で戦争があったとか、そういう伝承を共有している特別な二つのグループの間で行われる。演劇的に争いの危機を再現する仕掛け、つまりポトラッチは・・・「危機に直面する技術」という性格も持っている」(209頁)。
「瞬間的により多く消費し尽してより多く捨てた方が聖なる次元では勝ちで、そうすることで人間の中に過剰なエネルギーが爆発して生命の沸騰が起こる、普遍経済の原理というのは最終的にはそういうところに行」く(242頁)。
山口氏の病気の平癒とカムバックをファンの一人として強く祈念したい。
印象に残ったのは、特にポトラッチの精神史的意義を述べた部分。
「ポトラッチというのはある決まった部族としかやらないわけです。先祖の間で戦争があったとか、そういう伝承を共有している特別な二つのグループの間で行われる。演劇的に争いの危機を再現する仕掛け、つまりポトラッチは・・・「危機に直面する技術」という性格も持っている」(209頁)。
「瞬間的により多く消費し尽してより多く捨てた方が聖なる次元では勝ちで、そうすることで人間の中に過剰なエネルギーが爆発して生命の沸騰が起こる、普遍経済の原理というのは最終的にはそういうところに行」く(242頁)。
山口氏の病気の平癒とカムバックをファンの一人として強く祈念したい。