涙のパヴァーヌ~ルネサンス・リュート名曲集 の感想

　ルネサンス期のLuteの曲集ですが、録音は1990年代半ばに米國で行われたものが中心です。錄音の音質、バランス等は良好ですがbestと謂う程でも無いかも知れません。４名の奏者が４名の作曲家+Anonymousの曲を演奏していますが、何れも独奏で３〜５分程度の短い曲です。Liner NoteはLuteという樂器の一般的な紹介が邦文で書かれた簡単なもので、樂器や演者に關する情報はありません。Luteに興味を持ち、色々と聴いてみたい、という入門的な一枚かと思います。何れも一定速度でハーモニーを重視する淡々とした奏法で、速度にメリハリをつけて謳うフォーク的な弾き方ではありません。ゆったりと流れる様な落ち着いた演奏が続きますが、喩えて謂うならばambient系ですね。