睡眠文化を学ぶ人のために の感想

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参照データ

タイトル睡眠文化を学ぶ人のために
発売日販売日未定
製作者高田 公理
販売元世界思想社
JANコード9784790713302
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門

購入者の感想

人間が目覚めている時の営み、今迄の学はそれだけを、研究してきました。あえて睡眠を学的対象にする場合は、人間の1生理現象として、生理学・精神医学などが、自然科学的方法で研究してきました。これに対して、本書の立場は、睡眠は独立した研究主題であり、しかも生理現象というより文化現象だと考えています。寄稿者9人が、それぞれの専門分野から、自然科学だけでなく人文・社会学的方法で研究された睡眠の研究現状を報告。読者を、この新しい睡眠学研究に誘っています。

レム睡眠が1953年に発見されて、実証的な夢研究が始まり、さらに現代では脳科学研究も飛躍し、夢研究も進んでいるそうです。レム睡眠時に、骨格筋が脱力する現象から、「金縛り」は、自然現象として説明可能となり、またレム睡眠時には、情動と記憶の活動が高まる一方で、大脳皮質の機能低下が確認されて、無意識の形成が一部説明可能になりました。夢内容を、形而上学的に、あるいは意識されない生理・人間関係から解釈する考えは、実証できないものとして退けられています。○世界の諸民族が睡眠・夢を、どう考えているかを、民俗学的に調査。夢・睡眠観は、各民族の人間観・世界観を反映しているそうです。○現代日本の若者の風俗として、入眠時や覚醒時のふるまい・作法を調査、類型分類しています。○日本での睡眠時間・睡眠場所の歴史的変遷の研究○音・光・香りなど感覚刺激といい眠りとの関係○眠るためにつかわれる眠具、ねむり衣やねむり小物などの調査。など現状報告があります。
○さらに、人類学・ 社会学・ 心理学・行動科学・哲学的考察など、既成学問からみた睡眠文化研究の今とこれからを各専門家がやさしく解説しています。

物と心の問題は別にして、覚醒と睡眠2項間での自我の位置づけに、興味がありました。2項の往還を扱った章もありますが、あるコラムがこの問いを廻っており、面白く読みました。

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