TAKOM 1/35 イギリス主力戦車 チーフテン Mk.11 の感想

　香港のメーカーであるタコムの商品を購入したのはこれが初めてです。組み立て説明書に日本語のにの字も出てきませんが作成に支障は無く、パーツの精度やモールドの細かさはなかなか良いです。しかし、湯口がかなり大き目であり、部品を切り離した後の湯口処理はちょっと手間といえるでしょう。
　履帯は組み立て式であり、パッドの部分もまた別部品となっています。なお、履帯は可動式ではありません。
　主砲はタミヤと同じ縦の二分割式。ボアサイトミラーの部分も同様ですが、主砲付け根のカバー部はパトレイバーのプラモに付属しているような軟質ゴムでできており、ここは面白いと言えます。
　砲塔は「スティルブリュー」と呼ばれる中空装甲が前面に施されており、初代チーフテンとは異なる形状です。この丸みを帯びた砲塔の外周にコテコテと熱感知照準器やバスケット類を付けていく過程もまた面白いですね（このバスケット部のメッシュと、エンジン上部の部品の一部がエッチングパーツとなっています）。
　ところで砲塔に付ける部品D18は、差し替え指示と共に「正しいD18」が別袋に入っていますので、組み立て前にご確認ください。
　塗装の指示としてはグリーンの単色と、英国本土で見られるグリーンと黒の2色で構成される迷彩、そしてグリーンと黄色っぽい茶の2色迷彩を2パターンの4種があり、デカールは塗装に伴う5種がセットされています。と、そこは良いのですが、塗料の記載ナンバーがMIG製の塗料のみとなっているため、タミヤやGSIの塗料を使うには「翻訳作業」が必要になってきますね。
　最後に、この模型には燃料携行缶のような車外装備品と乗員のフィギュアはセットされていないことを付記します。砲塔のハッチは開閉できるようになってるんですけどね（笑）。