日本の歴史〈19〉開国と攘夷 (中公文庫) の感想

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参照データ

タイトル日本の歴史〈19〉開国と攘夷 (中公文庫)
発売日販売日未定
製作者小西 四郎
販売元中央公論新社
JANコード9784122046450
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 全集・選書

購入者の感想

幕末維新について、様々な知識や人物の情報はそれなりに持っているつもりであるが、
全体の流れについて見通せていないという不足感を感じていた。そこで、最近自分で
年表を作ったりして整理していたが、全体像を見通すのにいい本はないかと思って
見つけたのがこの本である。
著者は明治末の生まれで昭和10年に東京帝大卒後文部省で維新資料の編纂に当たり
東大教授となった人で、まあ維新史の権威といえるだろう。
著者の経歴から想像して堅い本かと思ったが、読んでみるとと文章は明快で広い知識
と史観に裏打された幕末通史を提供してくれている。
50年前に書かれた本であるが、最近の狭い視点からの一発ものとは格が違う歴史書
である。
阿片戦争、ペリー来航から大政奉還に至る大きな流れと人々のかかわりを理解したい
人におすすめしたい。

中央公論社の日本の歴史シリーズの再販。故小西四郎によるペリー来航から王政復古の大号令、
そして鳥羽伏見の戦い直前までの通史であるが、1974年初版から30年以上も隔てているのにも
関わらず、小西の歴史観に色褪せが見えず、寧ろ時代を隔てても問題となるポイントは変わら
ないようである。

帯に「尊王攘夷の旗の下に」とあるように草莽の志士達の活躍が始まり、それに伴い幕府の弾
圧の強化や、彼ら志士達の先鋭化により尊皇攘夷運動の壊滅と、志士達が同志の屍(しかばね)
を乗り越えて明治維新への戦いへ進む過程を描く。小西は故羽仁五郎の人民史観を受け継ぎ、
歴史は無名の人々が動かすとしている。その歴史観が今の時代に通用するかどうか意見がある
かもしれないが、歴史は一部のエリートが作るものではなく、名も無き民衆のエネルギーを
無視することはできないとする意見には同意したい。

巻末の解説も要チェックです。

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