男はつらいよ 翔んでる寅次郎 HDリマスター版(第23作) の感想

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タイトル男はつらいよ 翔んでる寅次郎 HDリマスター版(第23作)
発売日2014-12-17
監督山田洋次
出演渥美清
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カテゴリAmazonビデオ » カテゴリー別 » 日本映画 » コメディ

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 「翔んでる」とは、いつごろから使い始められた言葉だろう?三省堂大辞林には「俗に,世間の常識にとらわれず,思い通りに自由に行動するさまをいう。」とある。ネットでしらべてみると、1970年代後半の流行語で、「翔んでる女」(自立をもとめる自由な女)ということで、もっぱら、女性について使われた言葉らしい。胡桃沢耕史に「翔んでる警視」シリーズという小説があるが、これは、当時の流行語に便乗したものだろう。それはともかく、「世間の常識にとらわれず、思い通りに自由に行動する」なら、これは、フーテンの寅そのもので、第一回から、寅は翔びっぱなしである。
 本作は、寅だけでなく、オープニングの夢からして、ぶっとんでいる。便秘薬の研究を続ける寅博士の研究室がぶっ飛ぶ。夢というより、コントである。湯原昌幸の旅館のエロ旦那も、田園調布(寅流に言うと「田園地帯=農村」)のお嬢様・桃井かおりも、大会社の御曹司・布施明も、みんなぶっ飛んでいる。エロ旦那はチン騒動を起こすし、ひとみは映画「卒業」ばりに結婚式場から逃走するし、御曹司・邦夫は家出して勘当されるし、みんなでぶっとべば怖くないという大騒動。
 この物語を、どう締めくくられるかといえば、ここで山田の必殺技が出る。「男はつらいよ」第一話で大成功を収めた、心温まる庶民の結婚式である。それまで、なんとなく違和感のあった邦夫役の布施明が、新郎挨拶代りにギターをつまびきながら歌うことで、「男はつらいよ」の下町人情世界に溶け込む。心憎いまでの演出である。
 一回、見ただけだと、なんともチグハグな展開で、なんじゃこりゃと思ってしまうが。何回か見ていると、スルメのように、噛めば噛むほど味が出て、よくできた映画である。

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