大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたか の感想

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参照データ

タイトル大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたか
発売日販売日未定
製作者高木 徹
販売元文藝春秋
JANコード9784163666006
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

たしかに本書が書店に並んだときは「なぜ今ごろになってタリバン!?」
との思いを禁じえなかった。

けれど、商業出版とそれに付随する私たちからは「時機を逸した」と感じ
られるとしても、ジャーナリストとしては「今だから」の思いがあるの
ではないか? その気概を買いたいなぁと思う。

今でも、アメリカではリベラル派を含めて「アフガン攻撃(まで)は正当
だった」とのコンセンサスがある。けれど、本書を読めば、本当にそうだった
のかなぁとの思いを禁じえない。淡々と筆を進めるだけに、高木さんの前著の
刺激には欠けるものの、その分情況のリアリティの真髄を味わえる。

最後までバーミヤンの遺跡を守ろうとしたタリバン政権の大臣や次官の奔走、
オマル氏がビン・ラーディンに惚れ、乗っ取られるまでの道程…。読んでて
飽きることはまずないと思う。そして読後、これまで、さして興味のなかった
タリバンの内部が見通せるし、一人一人の顔が見えるようになる。

細部だけど、評者にとって面白かったのは、対タリバンの中国の外交交渉の
狡猾さと巧さ。憎らしいくらいだ、そしてどこか羨ましくもある。さすがは
高木さん、細部も読ませる。

なお、松本仁一『カラシニコフ』シリーズと併せて読むと、日本のテレビ/
新聞業界に属するジャーナリストもまだまだ健在!との思いを強くする。
そして、両者の本とも装幀が抜群にクール。著者たちのクレバーネスをよく
演出してる。

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文藝春秋から発売された高木 徹の大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたか(JAN:9784163666006)の感想と評価
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