ピース オブ ケイク の感想

私もある程度の年なので、良かれと思って（確かに、実際には単にごまかしだったのかもしれない）行動した結果、自分では決して相手を裏切っているわけではないと思っているのに修羅場になったことあります。京志郎の嵌まり込んだ落とし穴。思わず心がヒリヒリしました。志乃の独白で、あの時うまく理解できなかった相手の気持ちを知ることができた気がします。これは、単に女性に向けた映画ではなくて、すべてのカップルへの応援メッセージになっているのだと思います。

立派な、女の子になったもんです。
大きくなったなぁ・・・
ただ、漠然と幸せになりたいと思っている
そのせいで、状況に流されて刹那的に生きている
ごくごくふつうの女の子。
泣いたり、怒ったり、暴れたり・・・
体張って演じています。
この多部ちゃんの愛の彷徨が、案外
魅せます。
決してハードなわけではない。
えっ?と思えたりする。
親友の木村文乃はテキパキキャラで逆の性格から
厳しく指弾するんだけど、堪えず・・・
もうひとりの親友、役者だけどオネェの松坂桃李は
ものごしやわらかに、それでも男性目線の真実を説く。
そんなふたりにいろいろといわれても、多部ちゃん
変わらずグダグダ・・・のところに綾野剛が出てきます。
これまた、こいつが"いい奴"すぎて、いろいろしょってるものが・・・
ちょっと、気になるでしょ?
そうなんです。
このちょっと気になる・・がドンドン転がっていきます!!
ラブストーリーというよりも、
その辺の、街角の、ちょっとした恋物語・・・
そんなテイストのかわいい作品です。