マンチェスター・バイ・ザ・シー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray] の感想
参照データ
タイトル | マンチェスター・バイ・ザ・シー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray] |
発売日 | 2017-11-08 |
監督 | ケネス・ロナーガン |
出演 | ケイシー・アフレック |
販売元 | NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン |
JANコード | 4988102583873 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » 外国映画 » ドラマ |
購入者の感想
地味で、寂しく、格別盛り上がる展開があるわけではありませんが、なぜか最後まで観てしまう。
どんな絶望でも、時間が癒してくれるといいますが、乗り越えるべき壁が高ければ高いほど、回復までの時間は長くかかることはしかたがないことだ。
主人公リーの持つ壁は本編中盤あたりで明らかになりますが、その壁はあまりに高く、生きていくだけで精一杯かもしれない。
心奥深く根付いた罪悪感は、簡単には消し去ることはできない。
ただ、誰かに必要とされていると感じることができれば、その罪悪感とともに生きていくことはできる。
壁は簡単には超えられない。それが現実だ。
それでも少しずつ、ゆっくりでいいので心を溶かしていくことができれば。
元妻との街角での再会シーンに涙し、友人ジョージの優しさに心が震える。
どんな絶望でも、時間が癒してくれるといいますが、乗り越えるべき壁が高ければ高いほど、回復までの時間は長くかかることはしかたがないことだ。
主人公リーの持つ壁は本編中盤あたりで明らかになりますが、その壁はあまりに高く、生きていくだけで精一杯かもしれない。
心奥深く根付いた罪悪感は、簡単には消し去ることはできない。
ただ、誰かに必要とされていると感じることができれば、その罪悪感とともに生きていくことはできる。
壁は簡単には超えられない。それが現実だ。
それでも少しずつ、ゆっくりでいいので心を溶かしていくことができれば。
元妻との街角での再会シーンに涙し、友人ジョージの優しさに心が震える。
主人公リーの生活の様子が淡々と描かれる。
生きていることに何の意味も見出せず、投げやりにとりあえず生活している。彼の虚ろな目には何が映っても鮮やかな色はないだろう。時間は刻々と過ぎていくけれど彼の時間はどこかに置き忘れてしまったかのようだ。おそらく大切な人を失ったのだろうということは想像がつく。
虚ろで自暴自棄な現在と、ごく普通に兄や甥と海に出る過去の思い出と、その間に一体何があったのか、兄の死により故郷へ帰らざるを得なくなってから段々と明らかにされていく。
誰を、どんな風に亡くしたのか。その時リーは発作的に警官の銃を奪ったものの自殺は遂げられなかった。その後自殺を試みなかったのは、自分の咎まで元妻に負わせることになると気づいたからだろうか。故郷へ戻り元妻と話した時、私は心が壊れた、あなたも壊れたでしょ?と言われても、いや俺は違うと否定する。自分の過失が原因だから同じように悲しんだり泣いたりすることを自分に許せない・・・抑えているだけに、かえってそんな心情が滲み出てくるような場面だった。
後見せねばならない甥も心配してくれる友人もいると分かっているが、余りにも重大な過失を犯したリーはたぶん一生乗り越えられない。自分を許せない。
けれどほんの少し変化が見られる。甥が大学に入った後自分の家へ来る時のために、と少し先のことを他者のことを考えられるようになった。とりもなおさず心の扉を少し開けたということだ。何かが解決するわけではないし、前向きに立ち直ろうとするわけでもない。決してすっきりとする結末ではないが、リーの人物像がリアルなためその僅かな変化がじわじわと心に染みてくる。小さな港町の風景も良かった。
生きていることに何の意味も見出せず、投げやりにとりあえず生活している。彼の虚ろな目には何が映っても鮮やかな色はないだろう。時間は刻々と過ぎていくけれど彼の時間はどこかに置き忘れてしまったかのようだ。おそらく大切な人を失ったのだろうということは想像がつく。
虚ろで自暴自棄な現在と、ごく普通に兄や甥と海に出る過去の思い出と、その間に一体何があったのか、兄の死により故郷へ帰らざるを得なくなってから段々と明らかにされていく。
誰を、どんな風に亡くしたのか。その時リーは発作的に警官の銃を奪ったものの自殺は遂げられなかった。その後自殺を試みなかったのは、自分の咎まで元妻に負わせることになると気づいたからだろうか。故郷へ戻り元妻と話した時、私は心が壊れた、あなたも壊れたでしょ?と言われても、いや俺は違うと否定する。自分の過失が原因だから同じように悲しんだり泣いたりすることを自分に許せない・・・抑えているだけに、かえってそんな心情が滲み出てくるような場面だった。
後見せねばならない甥も心配してくれる友人もいると分かっているが、余りにも重大な過失を犯したリーはたぶん一生乗り越えられない。自分を許せない。
けれどほんの少し変化が見られる。甥が大学に入った後自分の家へ来る時のために、と少し先のことを他者のことを考えられるようになった。とりもなおさず心の扉を少し開けたということだ。何かが解決するわけではないし、前向きに立ち直ろうとするわけでもない。決してすっきりとする結末ではないが、リーの人物像がリアルなためその僅かな変化がじわじわと心に染みてくる。小さな港町の風景も良かった。