気持ちをあらわす「基礎日本語辞典」 (角川ソフィア文庫) の感想
参照データ
タイトル | 気持ちをあらわす「基礎日本語辞典」 (角川ソフィア文庫) |
発売日 | 2014-06-20 |
製作者 | 森田 良行 |
販売元 | KADOKAWA/角川学芸出版 |
JANコード | 9784044071042 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
「こまる〔困る〕」という項目には、「当人の思うように事が運べ(/ば)なくなることから生ずる喜ばしくない(マイナス評価の)精神状態に立ち至ること。そのような状態となる生活ぶり」と書いてある。
この辞典のすごいところは項目ごとの分析である。
下記はその一部である。
”一般に「困る」は、当人がマイナス状態と考える事態が生じて、勝手が違い、事の処し方がわからなくて心がまごつく状態となることである。「弱る」と共通するが、「弱る」は、「長雨で洗濯物が乾かず、皆弱っている」「試験の山がはずれて何一つ答えが書けず、弱った」「とにかく飲み水がないのには弱った」「弱ったな。あいにく細かいお金がない」のように、具体的にある状況にぶつかって悩む、主体側の精神状態を表す場合にだけ使え、「決められた規則は守ってくれないと困ります」のような客観的な事柄や、生活苦を表す「困っている人々」「その日の生活にも困る」のような例では「弱る」は使えない”
「こまる〔困る〕」を読んでると、「弱る」の使い方まで勉強出来ちゃうところがすごい。
使い方が共通する語をあげるだけではなく、具体的な例を示して使い分けを教えてくれている。
三省堂国語辞典「困る」1どうしていいか、わからなくて、苦しむ。2取りあつかいに難儀する。
角川必携国語辞典「困る」(1)ある状態に追いつめられて、どうしていいか動きがとれない。(2)貧乏で生活できずに苦しむ。
学研現代新国語辞典「困る」1どうしてよいかわからず苦しむ。類語〔よわる〕2貧乏で生活に苦しむ。3害をこうむる。迷惑する。
これはこれで問題ないが、比較した方が”気持ちをあらわす「基礎日本語辞典」”の特徴が理解できると思う。
内容は濃いが分量が少ないので、読み物として楽しめる。
日本語に関心のある人に読んでもらいたいと思う。
この辞典のすごいところは項目ごとの分析である。
下記はその一部である。
”一般に「困る」は、当人がマイナス状態と考える事態が生じて、勝手が違い、事の処し方がわからなくて心がまごつく状態となることである。「弱る」と共通するが、「弱る」は、「長雨で洗濯物が乾かず、皆弱っている」「試験の山がはずれて何一つ答えが書けず、弱った」「とにかく飲み水がないのには弱った」「弱ったな。あいにく細かいお金がない」のように、具体的にある状況にぶつかって悩む、主体側の精神状態を表す場合にだけ使え、「決められた規則は守ってくれないと困ります」のような客観的な事柄や、生活苦を表す「困っている人々」「その日の生活にも困る」のような例では「弱る」は使えない”
「こまる〔困る〕」を読んでると、「弱る」の使い方まで勉強出来ちゃうところがすごい。
使い方が共通する語をあげるだけではなく、具体的な例を示して使い分けを教えてくれている。
三省堂国語辞典「困る」1どうしていいか、わからなくて、苦しむ。2取りあつかいに難儀する。
角川必携国語辞典「困る」(1)ある状態に追いつめられて、どうしていいか動きがとれない。(2)貧乏で生活できずに苦しむ。
学研現代新国語辞典「困る」1どうしてよいかわからず苦しむ。類語〔よわる〕2貧乏で生活に苦しむ。3害をこうむる。迷惑する。
これはこれで問題ないが、比較した方が”気持ちをあらわす「基礎日本語辞典」”の特徴が理解できると思う。
内容は濃いが分量が少ないので、読み物として楽しめる。
日本語に関心のある人に読んでもらいたいと思う。