超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃 (PHP新書) の感想

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参照データ

タイトル超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃 (PHP新書)
発売日販売日未定
製作者荒川 和久
販売元PHP研究所
JANコード9784569832760
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般

購入者の感想

結婚しない人たちが増えている。

本書によれば、それは社会の変化に対応している。とりわけ、かつての女性たちに「結婚しない」という選択肢がなかった(p28)ことは大きいだろう。現在では選択肢が多様化し、結婚のメリット自体が減っているのだとすれば、非婚者の増加は仕方ないことだろう。

現代において、結婚に対する意識では、「金」が最重要なのだそうだ。女が結婚したがるのも金ならば、男が結婚したがらないのも金なのである(p51)。アンケート調査の結果、このミもフタもない現実が浮き彫りになってしまった。さらに離婚となると、特に女性の場合、やはり金が最重要ファクターなのである(p140)。愛だの絆だのといったことにこだわるロマンチストはむしろ男性に多いという指摘は興味深い。

独身男性の増加が、今後の食品消費市場の鍵を握る可能性が高い、とい記述も面白い(p183)。なぜなら、独身男性は、出費にしめる食費の割合が高いからだ。これは、食品ビジネスを展開する上では知っておきたい。

ソロ生活者の幸福感が低い原因として、「家族によってもたらされる幸福感が欠如している」という意識が挙げられる(p203)。これは重要だと思う。一般的に、不幸感は欠如感に由来する。たとえば、自分が貧乏であっても、周囲の人々全員が貧乏なら、不幸感は生じない。しかし、自分だけが貧乏だと、欠如感が生じて不幸になる。だから、「家族がいることによって生じる幸福が自分にはない、」と考えたら、ソロ者は誰だって不幸になるだろう。
 しかし、家族がいることによって生じる不幸だってある点を見落としてはならない(介護や、子どもの成績をめぐる夫婦喧嘩など)。実際、世のお父さんたちに「心やすまる場所はどこか」と質問したら、答えはトイレ、風呂、車の中だったという。
< 家族を支えるために毎日働いているお父さんの心やすまる場所がトイレや風呂にしかないというのはいかにも悲劇でないか。「車の中」にいたっては、もはや家の中ですらない(p224) >

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PHP研究所から発売された荒川 和久の超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃 (PHP新書)(JAN:9784569832760)の感想と評価
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