経営計画は利益を最初に決めなさい!ーー社長しかできない、2つの落とし込み の感想

「経営計画書作成のやり方と意味を教えてくれる」良書です。

厳しさを増す経済環境の中で、多くの小規模事業者・中小企業の経営者はどのように企業を継続・発展させていいのか？と困惑しています。
取りまく環境の変化が激変しています。
ここ20年の市場環境を見ていると、
20年前からここ10年前までの大きな変化は、
①売り手環境では、20年前の経済的弱者保護の庇護になっていた「大店法」が廃止され、出店・規模の自由化で店舗数の急激増加や、営業時間の24時間化が可能になった。
小さな会社の保護政策がなくなり、大手との直接競争の中で差別化が困難になった。
ここ10年前からの大きな変化は
①インターネットの進展で、商品購入の決め手が「安い価格」「簡単な購入による時間の短縮化」つまり、「楽」「便利」「簡単」「自働化」「スピード化」の時代環境に適合し、実店舗での購入が激変した。

買い手の理論でも同じことが言える。
①右肩上がりの経済成長の終焉で、賃金上昇が見込めない。
②年金支給開始年齢の65才に延長され、老後の蓄えから、クレジットやローンといった将来賃金からの支出は減り、家計の支出を控えて貯蓄に回す消費行動へ変化した。
今・現在を楽しむ今の充足から、将来を見据えた消費行動へ移行する賢者消費者へと変化した。
企業においても、近視眼的視点から、長期的視野的経営を目指す必要がでてきたということである。
消費者から支持されるためには、企業が持つ世界観を発信することで、その企業から買う理由提示がなければ支持されない時代になった。

「なぜ、あなたから買う必要があるのか？」これを企業が思考・言語で明確に発信することが、今後の支持される必須事項である。
ビジョン（理想の状態）、ビジョン（使命感）、行動指針、目的、志といった企業の醸し出す「世界観」の発信に共感するからこそ、その企業から買う理由が明確になり、ファン化する。
働く社員もそれらが明確になったているから、自社の理想とする顧客へ十分な満足を提供することができる。