リバタリアニズム読本 の感想

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参照データ

タイトルリバタリアニズム読本
発売日販売日未定
製作者森村 進
販売元勁草書房
JANコード9784326101542
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般

購入者の感想

政治思想リバタリアニズムとはいかなるものか?

それをキーワードで見出し的に整理された30の断章、ならびに30冊の古典からの引用と、計60の項目で分かりやすく説明してくれる好著。

前半の断章は非常に興味深い。リバタリアニズムとは、自由を至上命題にして、従来のリベラル・保守という対立軸とは一線を画した新しい政治思想であると説明される。もっとも一枚岩の思想ではなく、自由という価値の捉えかたによって、同じリバタリアンにも様々な立場があることがまた説明される。リバタリアニズム的価値観から見た、国家、教育、家族、法律などの社会の諸制度の再考察も興味深い。自由を押し進めると、社会はどう変わって行くのか、のこの考察が、自由という価値観にどれだけの意味を見い出すのか、について、読む人それぞれに対する試金石となろう。

後半の古典の紹介は、いきなり引用から始まるので、ちょっと難しすぎた。どういう立場の本で、何を言っているのかをもっと噛み砕いてくれれば分かりやすいのだが、考えようによっては、これも、解釈の自由を最大限に尊重しようというリバタリアニズム的態度ととれなくもない。これを手がかりに、自分がより興味をもてそうな古典にチャレンジしていける、そんな貴重な引用集でもある。ちなみに僕が興味をもったのは、純粋な思考実験としてのアナルコ・キャピタリズム。政府を一切廃し、社会生活すべてを市場原理のもとで行おうという、リバタリアニズムの中でも過激派に属する思想である。その発想の飛躍度、なんと驚くべき政治思想である事か。

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勁草書房から発売された森村 進のリバタリアニズム読本(JAN:9784326101542)の感想と評価
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