レオン 完全版 (字幕版) の感想

作品に関しては、キャストの演技、シナリオ、楽曲、全て相まって文句無しの傑作なのは間違い無いのですが…
昨今の世界のアグネス事情を鑑みると、なかなか現代現時点ではこのテーマ、構図の作品を創るのは難しいでしょうね…

「哀しいヒットマンと、哀しい少女の愛の物語…」

と、字面にすると綺麗に見えますが、コレ、現代のシチュエーションに置き換えると…

45歳無職ニート(当時のジャン・レノ45歳)が、SNSで知り合った13才の家出志望のょうＵ゛ょ(当時のナタリー・ポートマン13才)を自宅に呼び入れ、日がな一日中サバゲーを指南…
あちこち連れ回した挙句、愛だの恋だのヌかしだす…
という構図になります(汗

よくニュース等で聞く構図ではありますが… コレ、混じりっ気無しの警察案件です(笑
正気の沙汰ではありません(汗

「お前への贈り物だ… マチルダからの…」

なんて言って、手榴弾のピンを貰う程度で済むならまだ良いですが、コレ、普通に警察からお縄、金属製の輪っかを2ついただける内容です(汗

まあ裏を返せば、これだけアレな構図を、あたかも純愛の様に描いて名作映画に仕上げてしまうんですから、やはりリュック・ベッソン、只者ではありません…

しかも、何れにしてもこの哀しい愛？ の結末は… ドッカーンDeath、そして女は生きる…
となるあたり、リュック・ベッソン、流石のシナリオです。
世の男、オッサン共に、婉曲的表現で、哀しい愛？ の末路を、

「何が純愛だ馬鹿野郎(笑 オッサン何を夢見てやがる！ 目を覚ませ(笑」

と、作品を通じて、優しく教えてくれている訳ですから…(汗
(※ 個人の感想です(笑 )

早朝6時に玄関のチャイムがピンポーンと鳴り、覗き窓を覗くも外の様子が見えず(ガムを貼られている)、仕方無くドアを開けると令状をプレゼントしにきた公務員に遭遇し、その時になって

「Shit(シット)！」

　面白かった。淡々っとスローリーが進んでいった。気づいたらそこにいた。個人的に、ラストに関しては泣けなかったた。ただ、見入っ
ってしまう映画で、もう一度見たい映画。マチルダがとにかく最高。。。見るか迷ったら100%見て欲しい映画です。そして、鑑賞後に自分自身で評価を点けて欲しい映画です。

「大人になっても人生はつらいの？」と、尋ねるマチルダに、「つらいさ…」と、答えるレオン

そんな淋しげなセリフが印象的なこの映画。
大都会の片隅で出会った孤独な殺し屋と、DVを受け心閉ざした少女、そんな二人が徐々に心通わせてゆく様子を切なくも美しい描写で描いていて、久々に観ても見応えがありました。

また、物語後半のレオンがマチルダを救いに行く場面では、息つく暇もないほどの緊張感溢れる展開で、迎えるラストは切なさで胸が熱くなり、エンドロールで流れるスティングの哀愁を帯びた「Shape of my heart」の曲が、染み入るように心に響きます…

そんな何度観ても見応えのある本作品、G.オルドマンの見事なまでの冷酷非情ぶりの演技は圧巻で、彼の役作りに徹底した姿勢は後に、J.デップやB.ピットに影響を与え、特にB.ピットは「GOD」と讃えるほどで、他多数の役者にも影響を与えたと言われるほど素晴らしいです。

それと、94年オフ・ブロードウェイの舞台でデビューし、2000人以上の中からマチルダ役に選ばれ、本作品が映画デビュー作となるN.ポートマンの堂々たる演技は、当時13才とは思えないくらい凄い！の一言に尽きます。

そんな素晴らしい役者達との競演で、J.レノも孤独な殺し屋を見事に演じています。
それもそのはず、L.ベッソン監督の「ニキータ」で演じたヴィクトル役を気に入り、殺し屋を主役にした作品を作ってほしいとベッソン監督に依頼し、誕生したのがこの「レオン」
出来上がった脚本の素晴らしさと嬉しさで号泣したそうです。

という訳で、J.レノは「グラン・ブルー(88)」や本作品(94)等で得た人気を更にUPするかのように、この後、「フレンチ・キス(95)」でM.ライアン、「ミッション・インポッシブル(96)」でT.クルーズ、「RONIN(98)」でR.デ・ニーロと競演して、米仏で大スターになりました。