トランプ (文春e-book) の感想

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参照データ

タイトルトランプ (文春e-book)
発売日2016-10-21
製作者ワシントン・ポスト取材班
販売元文藝春秋
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

このレビューを書いている今、ほぼトランプが大統領になるだろうという状況だ。
クリントン215対トランプ244。
結果を待たず、レビューを書く。何故かこの良書にレビューが1件しかついていないからだ。

この本は、ワシントン・ポストが、「非常に中立な立場で」「綿密な取材に基づき」書いた最新のトランプ伝記だ。
日本からは分からないトランプ人気。それが、分かる本だ。
管理していたアパートメントに有色人種を意図的に入れず人種差別訴訟を起こされた事、トランプタワーなどの派手なマンハッタン開発への執念、借金まみれのアトランティックシティのカジノ開発、3度の結婚、フットボールリーグの購入、美人コンテストの権利購入、ラジオ番組、テレビ番組への進出によるアメリカ全国区への知名度アップ。1000以上の訴訟を起こされ、1000以上の訴訟を起こす。
それらもろもろの活動により、メディアは常にトランプを追いかけ、トランプは自らトランプブランドの広告塔となり、トランプはその名だけで資金調達が可能となり、また、そのブランド名を冠したもの全世界が欲しがり、ブランド名貸しだけのノーリスクで彼は金を手にする。

息もできないほど壊滅的な破産を繰り返した時も、3名の側近をヘリコプター事故で亡くした時も、派手に訴追を受けた時も、いつでも彼は「トランプ」だった。

彼の信条「屈するな、戦え」

彼は、波乱に満ちた生涯、この信条を一度も曲げていない。いつも、いつも。
「政治経験がない」「非現実的な話をする」等は彼を揶揄する言葉としては弱すぎる。彼は献金・交遊も含め、様々な政治家と長い期間交際を行っている。そして、非現実を現実にしてきたのが彼の人生だ。

アメリカ国民は様々なゴシップ紙やテレビ番組を見て、我々日本人よりはるかに彼を知っている。良い面も悪い面も。
その中で、腹を決めて彼を選んだのだ。

プーチンとの交遊も長い彼が作る新しい米露関係にも興味がわく。
良くも悪くも、彼を前に日本人も腹をくくらなくてはいけないだろう。

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