外事警察 [DVD] の感想

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外事警察…公安警察の外事課とテロリストとの争いを描いたドラマだが、緊迫感とテンションの高さに圧倒された。無駄のない研ぎ澄ましたようなストーリー、俳優たちの抑え目の演技。警察の中での内部闘争、テロリストを巡っての外国の警備会社との確執…ストーリーの展開も息をつかせず、最後まで想定外の展開に導かれる。

いわゆる警察の中でも裏の部分とかかわり、ある意味秘密警察的な部分もある。その雰囲気を良く出している。NHKらしい骨太なドラマだと思うが、同時によくNHKがこのハードなドラマを作ったと思う。
実力派の俳優を揃えており、大げさな演技がない。すなわち俳優の存在感や地の演技力が問われる。住本役の渡部篤郎の存在感は凄い。松沢役の尾野真千子は個性的で難しい役柄をごく自然に演じてしまうのに驚かされる。愛子役の石田ゆり子の罪の意識を覚えつつ夫に尽くし、協力者という立場にのめりこみながらも怯える姿に圧倒された。有賀局長役の石橋凌、倉田役の遠藤憲一は重厚、余貴美子も普段とは違った面を見せる。

このドラマについては、感動した、素晴らしいといった言葉よりも圧倒的な緊迫感に巻き込まれながらその世界にどっぶり浸かって観てしまった、というのが正直なところだ。