甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯 (講談社文庫) の感想
参照データ
タイトル | 甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯 (講談社文庫) |
発売日 | 2014-02-28 |
製作者 | 門田隆将 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
何と見事な人生を送った方でしょう。
地味な苦労を厭わなかったアマチュア時代。才能の開花を誰もが疑わなかったのに、あまりにも早く突然に訪れた挫折。そこで腐るどころか、新たなコーチングのあり方、そしてrシンキング・ベースボールを独自に発展させていった見識と行動力。誰にも真似のできない眼力。選手一人一人の素質と人間性を、矯めることなしに高めていった、至高の師のあり方。なおかつ、それに飽き足らず、さらに若者に夢を託して、過酷なプロ野球コーチ生活の中、通信教育で教員資格をとった決断力・精神力。…そして、病を知った時の身の処し方。「もしもの時、取り乱すまいぞ。」圧倒される言葉です。
野球大好きですから、野球ファンとして手にした一冊だったのですが、発病と同時に死期を悟る導入部で既に衝撃を受けました。死してなお、高畠さんは、野球を超えて人生そのもののコーチなのです。南海・西鉄、そして近鉄と、往時の球団の浮沈にも感慨深いものがありますが、高畠さんの人生の前では、それすら背景に過ぎません。
文章も読みやすく好感が持てましたが、何よりも高畠導宏という人を紹介して下さった事に感謝です。生涯手放すことのない一冊になると思います。
地味な苦労を厭わなかったアマチュア時代。才能の開花を誰もが疑わなかったのに、あまりにも早く突然に訪れた挫折。そこで腐るどころか、新たなコーチングのあり方、そしてrシンキング・ベースボールを独自に発展させていった見識と行動力。誰にも真似のできない眼力。選手一人一人の素質と人間性を、矯めることなしに高めていった、至高の師のあり方。なおかつ、それに飽き足らず、さらに若者に夢を託して、過酷なプロ野球コーチ生活の中、通信教育で教員資格をとった決断力・精神力。…そして、病を知った時の身の処し方。「もしもの時、取り乱すまいぞ。」圧倒される言葉です。
野球大好きですから、野球ファンとして手にした一冊だったのですが、発病と同時に死期を悟る導入部で既に衝撃を受けました。死してなお、高畠さんは、野球を超えて人生そのもののコーチなのです。南海・西鉄、そして近鉄と、往時の球団の浮沈にも感慨深いものがありますが、高畠さんの人生の前では、それすら背景に過ぎません。
文章も読みやすく好感が持てましたが、何よりも高畠導宏という人を紹介して下さった事に感謝です。生涯手放すことのない一冊になると思います。