遠野物語remix (角川文庫) の感想
参照データ
タイトル | 遠野物語remix (角川文庫) |
発売日 | 2014-06-20 |
製作者 | 京極 夏彦 |
販売元 | KADOKAWA / 角川学芸出版 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
遠野物語の原文は、率直に言って現代の読者にとって読みやすいとは言えない。
作品世界の豊かさに辿り着く以前に、(私も含めて)挫折した人間も多いはずだ。
かといって、学者などによる現代語訳になると、味気ない代物も少なくない。
その意味で、自身が作家である京極夏彦のremixは、読みやすさと作品世界の豊穣さの両立に成功した、希有な例だと言える。
しかし、京極流に作品をアレンジしているのではなく、あくまでオリジナルの作品世界の再構築に徹している。
ただ、私は京極流にアレンジした作品を期待してkindle版を購入したので、少々期待外れだった点は否めない。
これが、立ち読みで内容を検討できない電子書籍の最大の欠点かもしれない。
京極夏彦ファンにはあまりおすすめはできないが、遠野物語を未読の読者にとっては、その豊穣な作品世界に触れる機会を提供する、最良の本、まさに遠野物語remixだと言えるだろう。
作品世界の豊かさに辿り着く以前に、(私も含めて)挫折した人間も多いはずだ。
かといって、学者などによる現代語訳になると、味気ない代物も少なくない。
その意味で、自身が作家である京極夏彦のremixは、読みやすさと作品世界の豊穣さの両立に成功した、希有な例だと言える。
しかし、京極流に作品をアレンジしているのではなく、あくまでオリジナルの作品世界の再構築に徹している。
ただ、私は京極流にアレンジした作品を期待してkindle版を購入したので、少々期待外れだった点は否めない。
これが、立ち読みで内容を検討できない電子書籍の最大の欠点かもしれない。
京極夏彦ファンにはあまりおすすめはできないが、遠野物語を未読の読者にとっては、その豊穣な作品世界に触れる機会を提供する、最良の本、まさに遠野物語remixだと言えるだろう。