マーラー:交響曲第2番「復活」 の感想

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1980年5月、シカゴ・メディナー・テンプルにて録音。
ショルティのマーラーとしては、1970年録音の5番、1966年に録音されたロンドン交響楽団との2番などを持っています。
1966年の録音に比べ、今回の録音はさらに洗練され、他の指揮者の録音では聞き取れなかった音が純粋に聞こえてきます。
なによりも、すっきりまとまりCD一枚におさまっておきながら、これだけの完成度はさすがです。
バーンスタインの録音とあわせて、持っておきたい一枚です。

CDが出た当時、デジタル録音のレファレンスとしてこの録音が使われ、いわゆる「アナログ vs. デジタル録音」論争が繰り広げられました。デジタル録音初期のこの録音は、しばしばやり玉に挙げられたそうです。

デジタルが当たり前となり、コンピュータ技術が発達し、それなりのシステムが低価格でそろえられるようになった現代では、この録音であってもそれなりのシステムであれば、それなりのいい音で聴けます。音の質感はアナログとは違うかもしれませんが。
うーん。音楽以外のことも考えさせられる録音です。

それと、廃盤は痛いです。入手するのに少し苦労しました(2016/10/19入手)。再発売され、この感動が一人でも多くの人々に共有されることを切に願います。

録音から30年以上が経過した今でも、輝きを失ってはいない、価値のある一枚であると言えます。