聖徳太子 本当は何がすごいのか の感想

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タイトル聖徳太子 本当は何がすごいのか
発売日2017-07-02
製作者田中 英道
販売元扶桑社
JANコード9784594077600
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

迂遠な話になるかもしれませんが、
今後お札のデザイン変更がある際、
1万円札を聖徳太子に戻すことが、日本人のアイデンティティ再確認に、大事なのではないかと思います。

下手な憲法典改正より、聖徳太子や十七条憲法を学ぶことの方が現在そして今後の日本の問題を解決するために大事なことだと、思わされます。

根拠を過去に、その民族の歴史や根元に求めなくては、問題を解決したり、改革を行うことはできないと思います。
根拠を未来に求めることは無責任につながります。
①明治維新は改革の精神と根拠を歴史に求めて成功し、
②大東亜戦争に至る昭和維新は、明治維新の保守自由主義の精神(日本の伝統。明治帝、昭和帝の御心でもあります)を捻じ曲げて失敗しました。マルクス主義やナチズム(政策の傾向よりも、個人の思いつきやエリート主義、邪な心の正当化がこれらの主義の本質)にかぶれて国を破滅寸前に追い込みました。

人間はみんな不完全だという認識はキリスト教の罪の観念に対応すると同時に 、人間を凡夫と見なす十七条憲法のほうが人間理解の上でははるかに優れていると思います 。
聖徳太子の場合は 「人間は凡夫である 」と規定することによって 、欲望もあるし 、罪を犯す可能性もあるし 、怒る存在でもあると認めると同時に 、魅力を持った存在でもあると考えるのです 。そうした凡夫であるからこそ 、それぞれが他をおもんばかる心を持たなければならないといって 「和 」の大切さを教えるわけです 。
一人で考え事はするな 、一人で決めるな 、みんなで話をしなさいといっているのです 。この一条が最後に出てくるのも非常に意味あることです 。みんな凡夫なのだから 、個人主義で生きようとしてもだめだといっているわけです 。個人主義というのは 、自分が完全な存在 、あるいはすべてを知ることができる存在であると信じているわけですが 、そんなことは決してない 。みんな凡夫なのだから 、個人主義になったらだめなんだといっているのです 。
これは明らかに近代に通じる思想です 。それほど卓越した人間観の持ち主であったからこそ 、当時の人は 、彼のことを聖徳太子と呼んだのです 。

 神仏習合を実現するとともに、推古天皇の摂政として政治を執り行うことで権威と権力の分離を確立し、その後の日本の国の形を決定付けた聖徳太子の偉業を振り返る本。著者は、単に日本の政治的な歴史のみならず、美術史・建築史・宗教史、さらには世界史に至るまで、幅広い知識を駆使した上で、聖徳太子の比類なき業績を説き明かしており、聖徳太子を論じた本としては、恐らく本書は未曽有の金字塔と言っても過言ではないはずである。同時に、これほどの重要人物であったが故に、日本という国を愛せず、この国を貶めたい輩(やから)は、不在説を唱えたり、「厩戸王」と呼ばせようと画策したりしているわけだ、という事情にも心底合点が行った。要はそれは、そういう連中は、そうまでして日本の歴史を捻(ね)じ枉(ま)げなければ気が済まないほどに深く心を病んでいる、ということの証左でもあるわけである。何はともあれ、本書を貫く揺るぎない説得力を以てすれば、彼らが束になって掛かったところで、到底著者1人に敵わない。本書は、彼らの世にも浅ましい魂胆を炙り出す本でもある、という言い方も出来よう。
 第一章では、聖徳太子不在論の誤りと、そのような学説がまことしやかに繰り返された背景を採り上げるとともに、『日本書紀』に「西暦 670年に法隆寺が全焼した。」と書かれていることを巡る様々な論争が紹介されている。都合の悪い事実に目を瞑る牽強付会な主張を1つひとつ丁寧に論駁する著者の筆致は、終始一貫泰然としており、著者が否定する説を強弁する人たちの幼稚で歪んだ心情がくっきりと浮かび上がる。聖徳太子不在論を説く論者は、もともと本気でそう信じてそう唱えているわけではなく、存在を否定すること自体を目的にそうしているに過ぎないわけであるから、彼らに初めから勝ち目などないのである。
 さらに、第三章には、聖徳太子を否定しようとする勢力は、聖徳太子が十七条憲法で説く、『和に基づく社会の中で個人生活を送る。』という思想の破壊を目指しており、加えて、キリストを連想させる「厩戸王」という呼び名を用いることで、『日本は外来文化によって作られた国である。』という錯覚を起こさせようともしている、という重大な指摘が見られる。祖国を貶めることに血道を上げる連中は、そこまで悪知恵を働かせているわけである。

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