プライドと偏見 (字幕版) の感想

今年はジェーン・オースティン没後200年、特典の監督の解説を聴きながら映画を観返してみたり、映画の撮影現場、出演者のインタビューから当時の英国の時代背景を知り、繰り返しこの映画を鑑賞しました。撮影現場の荘園時代の古い家の窓ガラスに、かつてこの家で暮らしていた少女が書いた「これを見たら、私を思い出して」というキズの跡が残っているのを見て、時代を越えたなんともいえない気持ちになりました。
原作と比べて云々という辛口のレビューも多いですが、それは純粋に文学作品としてのオースティンを愛する所以でしょう。私は音楽も映像も美しい、見るたびに気持ちが豊かになる映画だと感じました。ジェーンとエリザベスの美しさについては、日本の女優でいえば、飯島直子と桐谷美玲を比べるようなものだと思います。皆さまのレビューを読み、BBC制作のドラマ「高慢と偏見」も観ましたが、5時間23分という長さは、ドラマとして何週にも亘り、翌週を楽しみに見るには良いと思いますが、映画のように一度に鑑賞するにはあまりにも長すぎて早送りをしたくなります。映像もこちらの「プライドと偏見」のほうがはるかに美しく感じました。
ラストの父親役のサザーランドの演技はもう素晴らしいの一言、監督も言ってますが、この演技ができるのはサザーランドしかいないのではと思います。