行政書士試験 見るだけ過去問 民法 の感想

見るだけという興味がわくタイトルにどんなものかかなり期待したのですが。特にどうということもなく、もちろん読まなきゃ始まらない過去問解説講義録といった内容です。

ここでいう「見る」とは何か考えましたが、学校で先生が「ここは重要だから過去問を見ておくよう」と言った時の見る、つまり目を通しておくという意味？

内容は、過去問分析の講義を聞いているのに相当すると思います。とはいえ、ボリュームの割に中身があっさりしていて解説はシンプル。重要論点に絞られ、過去問を素材にしている点で、受験経験者レベルだと物足りないかもしれません。しかし、これが完璧にマスターできていないと合格はないというくらい重要な論点ばかり。

もちろんこれ一冊で受かるとは思えません。決してこれ一冊やって合格できるとは勘違いなさらず、ここを足がかりに周辺を掘り下げていく必要があることはお忘れなく。つまり、本試験までに読み終われば良いという本ではなく、今すぐ買って、早めに一読しておくべき教材だと思います。

誤字等を発見しております。法律関係の参考書こそ校閲をきちんとすべきだと思うが、この業界の書籍は時間に追われてやっつけ仕事で雑なのが多い。特に初版は。著者校も適当に、出版社の素人校閲ガールに丸投げ？

P12 下から4行目
誤)対応 > 正)対抗
既習者ならすぐに気づくと思います。

P15 (2)の2行目
誤)出損 > 正)出捐
OCRで入力?用語を知らない素人が校閲するとよくある間違い。ちなみに読みは「しゅつえん」。

P30 下から5行目
誤)欺岡 > 正)欺罔
上に同じ、専門書としてかなり恥ずかしいレベル。もしかして校閲してない？

P31 2行目
赤文字は3行目の「〜余地はない」までであるべき。わかればいいですけど。

P56、57
2007年問29 の正解は(3)のみ